北川悦吏子脚本の朝ドラが誕生!“ちょっと不思議なタイトル”に込めた思い
平成30年度前期「連続テレビ小説」の制作発表会見が東京・NHK放送センターにて行われ、脚本を務める北川悦吏子が登壇した。
「連続テレビ小説」98作目となる本作のタイトルは、「半分、青い。」。北川のオリジナル作品で、片耳を失聴したヒロイン・鈴愛(すずめ)が高度経済成長期からバブル期、そして低成長時代へ、幾多の失敗にもめげずに七転び八起きの人生を駆け抜ける姿を描く。
左耳の聞こえない鈴愛は、雨が降っても、右側でしかそれを感じられない。「でもその雨が上がる時、空が半分、晴れる。半分だけの青空って、ちょっと面白いんじゃない?」
そんな思いを込めたタイトルから誕生したという物語を、北川自ら「朝ドラでやりたい!」と思い、制作側にアプローチしたという。
「コメディータッチですが、泣ける回もあります。朝ドラは“時計代わり”と言われることもありますが、時計のつもりで見ていたら朝ご飯を食べている手が止まっていたり、学校や会社に遅刻しそうになったり、“あ、メークしてたのに流れちゃった”というようなことが起きる朝ドラにしたいと思っています」とコメントした北川は、「朝ドラ」と同じ’61年生まれ。「やっと巡り合えたという感じです」と話す。
また、本作では鈴愛と同じ日、同じ病院で生まれた幼なじみの男性がキーパーソンとなることも明かされた。既に執筆を始めている北川は、「“どうして同じ日なのか?”を見てもらうと面白いと思います」と早くも物語序盤の仕掛けに言及。
鈴愛とその男性は、およそ半世紀を寄り添って生きる間柄になるといい、「恋をするタイミングを逃してしまった男女の話を描きたかったんです。長い時間を掛けて変わる関係を描くのは、朝ドラならではだと思います」と語った。
ヒロインは今後行われる、オーディションで決めるそう。北川は「鈴愛は娘のような存在です。(オーディション会場に)現れた時に“この子が鈴愛!”と思えるような、衝撃的な出会いができるんじゃないかな」と期待を寄せる。
なお、ヒロインの発表は夏頃を目指しているとのこと。