第159回直木賞を受賞した島本理生の小説を、北川景子主演で映画化した「ファーストラヴ」(2月11日[木]公開)。女子大生が起こした父親殺害事件の真相と、その容疑者との接見を繰り返すうちに、自らの過去とも向き合うことになる公認心理師の女性の葛藤と苦悩を描いたサスペンスだ。
主人公の公認心理師・真壁由紀を演じた主演の北川景子は、この作品のために髪を30㎝以上も切ったというショートカット姿も印象的。彼女と共に事件の真相に迫う弁護士の庵野迦葉(あんの・かしょう)には中村倫也。本格的な共演はこれが初めてという2人に、映画の見どころと撮影の裏話を聞いた。
――脚本を読まれて、「これは自分にとって初めてのチャレンジになる」と思われたところを教えてください。
北川私は脚本と原作をほぼ同じタイミングで読ませていただいたんですけど、公認心理師という職業をこの作品で初めて知りました。そもそも公認心理師は2017年に国家資格として認められたばかりなんですね。なので、まずはどういう職業なのかを調べるところから始めました。もちろん、これまでに演じたことのない職業でしたので、それが私にとっての初めてのチャレンジになりました。
中村僕は原作を先に読んだのですが、それを映画にするとなると、どうしてもコンパクトにしないといけなくなるじゃないですか。それで脚本を読んでみたら、とても情報量の多い原作にも関わらず、大切な要素が見事にすくい上げられていたので、撮影が楽しみでした。“自分にとっての新しいチャレンジ”ということでは、北川景子の相手役を演じられたことですかね(笑)。
――とても意外なのは、お二人は初共演なんですね?
北川スタジオですれ違うぐらいはあったけど、お芝居として本格的に絡むのは、今回が初めてだよね?
中村以前にも同じ作品に出ていることはあったんですけどね。
北川 でも、倫也くんはテレビで見ている感じと全然変わらないよね。現場でもすごくニュートラルな方だったので。もしかしたらお酒を飲んだら変わるのかな?
中村お酒飲んでたら、5分に1回「楽しいね!」と言ってると思う。
北川これは勝手なイメージなんですけど、ショックとか受けないのかなって(笑)。
中村受けるよ(笑)。明日が来なければいいのにと思うことはいっぱいありますよ。
北川ほんと? でも、こうやって言うんですけど、全部が冗談にも聞こえるし、本気にも思えるんですよね。それでいて、倫也くんのことがわかったと思う日もあれば、空気をつかんでいるような気持ちになる日もあって(笑)。でも、それが倫也くんの魅力だと思いますし、誰の懐にも自然と入り込めるのはすごい才能だなと思います。
中村詐欺師に向いているということだね(笑)。
北川でも、現場ではすごく頼りになる存在で、同い年ということもあって、すごくやりやすかったです。
中村それはお互いさまですよ。景子ちゃんは気を遣っているのにそうは見せないで、現場を自然に盛り上げてくれて、とても頼もしい主演女優さんでした。でも、最初のころは緊張していたよね?
北川大学時代の過去パートから撮影に入ったんですけど、最初のシーンが由紀の夫・我聞さんが私のことを迦葉くんに紹介する場面で、私は(由紀の夫・我聞役の)窪塚洋介さんとも初めましてだったので、かなり緊張していましたね(笑)。
中村だから、人見知りなのかなと思っていたら、大人パートの撮影に入ったら雰囲気が全然違うんですよね。「さすがは北川景子!」と思いました(笑)。
2月11日(木)全国公開
出演:北川景子、中村倫也、芳根京子、窪塚洋介、板尾創路、石田法嗣、清原翔、高岡早紀、木村佳乃
監督:堤幸彦 脚本:浅野妙子
原作:島本理生『ファーストラヴ』(文春文庫刊)
音楽:Antongiulio Frulio
主題歌・挿入歌:Uru「ファーストラヴ」「無機質」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
製作:『ファーストラヴ』製作委員会
制作:角川大映スタジオ/オフィスクレッシェンド
配給:KADOKAWA
(C)2021『ファーストラヴ』製作委員会
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