アルバム『夜行秘密』リリース! indigo la End「何か作り終わってもすぐに違うものを作らなきゃってなるので、心は忙しいです(笑)」
続けることの大事さは改めて感じました
結成10周年を迎えたindigo la Endのメジャー6thアルバム『夜行秘密』。川谷絵音が描く恋愛模様は、繊細なバンドアンサンブルとメロディー、そして余白の多い文学的な歌詞によって、さらに切なさを高めている。アルバムタイトルに表われているが、「夜」をテーマにした曲が多く収録されている。
川谷絵音(Vo・G)「そもそもindigo la Endには夜のイメージがあったんですけど、アルバムタイトルに夜って言葉をつけるのは8年ぶりですし、『夏夜のマジック』がヒットしたこともあって、ハードルは高かったんですね。でも、今回は最初に配信した『チューリップ』を作ったときに、『良いアルバムができるかも』っていう手応えがすごくあった。
自分たちを鼓舞する意味もありますし、最初にバンド内で『夜行秘密』というアルバムを作ってるんだっていう共通認識があるだけでも、その後の制作が違ってくるんです」
長田カーティス(G)「毎回自分たちの中でも曲のハードルは上げていってますし。タイトルは目指す先にあるだけという感じですかね。これまで積み重ねてきたものをどんどん更新してるっていう」
2015年にシングルのカップリングとしてリリースした「夏夜のマジック」が2019年にヒットしたことによって、10代・20代のファンが一気に増えた。
川谷「自分たちとしては、聴いてくれている人が少し増えたくらいの認識なんですよね。ありがたい話ですけど、僕らが何か仕掛けたわけじゃない。長く続けてきたからこそのヒットだと思うので、続けることの大事さは改めて感じました」
佐藤栄太郎(Dr)「『夏夜のマジック』は、アーリー80‘sのちょっとシャッフルしてるビートの曲がこれから来るかなってときに作ったんですよね。ceroの『Summer Soul』とほぼ同じ時期で、その後にSuchmosさんやAwesome City Clubとかが出てきて。未だによく聴かれている音楽性ではあるので、こんなにブームが続くとは思ってなかったですね」
川谷「おしゃれっていうか、BGMにしやすかったっていう。時代は回っていくから、ああいうちょっと古いものを新鮮に感じる世代が出てきたっていうこと。あと、『夏夜のマジック』って意外とふわっとした歌詞で、あまりラブソングって感じでもないのが逆に良かったのかなって思います。でも、『夜行秘密』に影響はなく、作りたいものを作ったって感じです。『チューリップ』は前のアルバムが出てすぐ作ったんですけど、そうやって創作意欲が湧くのも早かったし、聴いてくれる人が増えたことは、もしかしたらやる気には影響しているのかもしれないです」
佐藤「『チューリップ』で新しいエンジニアさんと一緒にやってみて、録っているときにみんなのギアが入った感じはありました。今までのエンジニアさんが悪いってことじゃなくて、『こういう世界もあるんだな』っていう手応えによって結構バイアスがかかった。個人的には、『夏夜―』のサウンドプロダクションって意外と攻めていて。他に比べて、こもったサウンドでコンプ感もあって。それがあそこまで受けたので、『じゃあ攻めていいんだ』って思ったところはありました」
2/17(水)発売 3300円
ワーナーミュージック・ジャパン
収録曲●夜行/夜風とハヤブサ/華にブルー/チューリップ/左恋/たまゆら/フラれてみたんだよ/夜漁り/不思議なまんま/晩生/さざなみ様/固まって喜んで/夜光虫/夜の恋は
川谷絵音(Vo.&Gt.)、長田カーティス(Gt.)、後鳥亮介(Ba.)、佐藤栄太郎(Dr.)。2010年川谷絵音を中心に結成。2014年にメジャーデビュー。同年8月にベースの後鳥が、2015年にドラムの佐藤が加入し、現在の体制に。アルバム発売日同日にindigo la End歌詞集「藍楽詞集」も発売する
公式HP
https://indigolaend.com/