<にじいろカルテ>深川栄洋監督インタビュー「高畑(充希)さんは、刹那的でいられる稀有な女優さんだと思います」
北村さんは、役者としてのポテンシャルがとても高い方だと思います
――病を抱えたポンコツ女医・紅野真空役の高畑さん、ヘンテコ外科医・浅黄朔役の井浦新さん、キレキャラ看護師・蒼山太陽役の北村匠海さんの印象を教えてください。
高畑さんは、刹那的でいられる稀有な女優さんだと思います。僕の感覚では、女優さんは「ここから、ここまで」という枠を決めている方が多いように思うのですが、高畑さんは何か言葉を投げ込まれたら、そこから違う波紋を広げていきたい方なのかなと。自分の枠を決めずに反応でお芝居ができることが彼女の特徴で、いい意味での自由さを持った女優さんだと思っています。
井浦さんは、僕が脚本で「ちょっと飲み込めないな」とか「こんなことを言うかな」と思ったところを相談すると、すぐに「やってみる!」と言ってくださるんですよね。そうすると僕と同じような思いを抱いていた高畑さんも「こう返せばいいのか」というのが見えてくるようで、井浦さんが柱になってできあがったシーンがいくつもありました。なので、井浦さんは大黒柱のような強い心を持った方だと思います。
北村さんは、役者としてのポテンシャルがとても高い方だと思います。太陽というキャラクターはワンシーンの中で笑ったり、怒ったりすることがよくあるのですが、それを1㎜単位の細やかなお芝居で表現されるんです。たとえカメラが太陽の方を向いていなくても、ずっとお芝居を続けられていて、気がついたら涙が流れているということが何度もありました。これからもっとスターになるんじゃないかな。本当に末恐ろしい俳優さんだと思います。
――物語も中盤に向かい、これから真空がどうなるのか、虹ノ村の人々がどうなっていくのか気になるところですが、3月4日(木)に放送される第7話の見どころを教えてください。
第7話では、雪乃さんと晴信さんの結婚式が描かれます。ただ、虹ノ村の結婚式は独特で、みなさんが見たことのない結婚式になっていると思います。もちろん、笑いもありますが、その後に押し寄せる引き波のように涙があふれる展開になっていますので、楽しみにしていてください。