小説家でエッセイストの燃え殻が、「すべて忘れてしまうから」の完結編「夢に迷って、タクシーを呼んだ」を3月23日(火)に発売することが決定した。
燃え殻が、自身の日々の体験から、いつか忘れてしまう、でも心のどこかに留めておきたい記憶の断片を、抒情的に、時にユーモラスにつづった断片的回顧録の完結編となる「夢に迷って、タクシーを呼んだ」は、読み終わったときに、忘れていた自分の大事な記憶を思い出したり、うっ屈とした気持ちが少し楽になったりと、コロナ禍の今、先の見えない毎日を過ごす私たちに、そっと寄りそってくれる一冊になっている。
また、漫画家の長尾謙一郎が装画を、斉藤和義が帯コメントを担当している。
燃え殻コメント
二年と四か月、毎週続いた「すべて忘れてしまうから」の後半部分。諸々、手直しをして、やっと一冊になりました。連載の最後のほうは、緊急事態宣言、謎の呪文「東京アラート」、身の丈にあわない仕事量で、ふらふらになりながら書いていました。振り返って読んでみて、なんで書いたのか、なんで憶えていたのか不思議な回もちらほら。ただこれだけは言えます。僕たちの人生は、なぜか忘れられなかった小さな思い出の集合体でできている。
斉藤和義<帯>コメント
童話“鉛の兵隊”は、焼かれた後に心臓だけが残りますよね。燃え殻さんの言葉みたいだな。