東日本大震災から10年…200を超える映像で津波の動きを明らかに<わ・す・れ・な・い>
未曾有の災害を決して忘れず教訓とするために、これまで22本放送されてきたドキュメンタリー番組「わ・す・れ・な・い」シリーズの最新作、「わ・す・れ・な・い 未来へ…10年目の総検証」(昼3:15-4:50、フジテレビ系)が、3月11日(木)に放送される。
同シリーズでは、津波の動きと人々の避難行動を膨大な映像と証言をもとに詳細な時系列に沿って検証し、命を守るための行動が導き出されてきた。
今回は、10年間で検証してきた中から7つの市町村を襲った津波を改めて検証。シリーズを通して伝えてきた「一つとして同じ津波はない」という教訓を改めて明らかにする内容となっている。
また、同番組は民放キー5局とNHKの6局が共同で実施する防災プロジェクト「キオク、ともに未来へ。」に参加。局の垣根を越えたプロジェクトの趣旨の下、NHKの映像も用いながら、決して忘れてはならない震災の記憶を将来に伝える。
宮城県石巻市では、10年間で得られた教訓を後世に残すため、これまでに証言してくれた人たちを再び取材。10年前、何度も押し寄せる津波で義母を亡くした女性は、現在がんで余命宣告を受けながらも力強く生きている。これまでの取材で集めてきた200を超える映像で、津波の動きを明らかにする。
また、岩手県大船渡市では、ギリギリのところで避難した人々の行動を映像と証言から検証。その中の1人である高齢の女性は、遠くの高台よりも近くの丈夫な建物への避難を選んでいた。その選択を迫られたのは、高齢者を抱えた避難の難しさからだった。今回、98歳になった女性を再び取材する。
番組MC・小倉智昭 コメント
被災地に関して、見た目は変わっても本当は変わってないのでは、という思いがあります。たとえば、原発はどうしていくのか、先の見通しは一歩も進んでいません。特に、自分が取材した場所のその後は気にかかります。
この10年間で皆さんも10歳、年を重ねて、10年前の暮らしとどう変わったのか。失われたものが大きすぎて、10年前より生活が良くなった人が本当にいるのか、知りたいと思います。