<24 JAPAN>唐沢寿明、胸に秘めた思いを明かす「日本版を作っていく過程は面白かった」
唐沢寿明が明かす現馬の見せ方とは?
――日本版を制作するにあたって、唐沢さんからも何かアイデアは出されたんですか?
いや、本国との契約上大きく設定やストーリーを変えられないですし、そもそも全て日本風に変えてしまうと、今度は「24」ではなくなってしまう。この作品は手強いんですよ! だからこそ逆に、こうしたらもっと面白くなるんじゃないかと、いろいろ工夫しながら日本版を作っていく過程は面白かったですけどね。
――獅堂現馬の見せ方でも、いろいろ考えられたんですか?
自分自身のことはあまり考えていなかったですね。全体的に作品を見て「今週、面白かったな」と思ったり、その繰り返しでした。そもそも僕は自分をどう見てほしいとか、どう評価してほしいとか思っていなくて、うまく自分の役が作品の世界に入っていればいいんです。
実際、「24」や「24 JAPAN」の脚本もそういうスタンスで書かれていて、1シーンしか出てこない役でもすごく活きている! そういう全体としての描写の仕方は、僕たち日本人もどんどん学んで、トライしていけたら面白いと思いました。
――「24 JAPAN」での経験は、今後に生かせそうですか?
脚本の読み方や、監督に意見を言うときの姿勢は、少し変わってくるんじゃないかと思います。無理難題を言っても仕方ないのだけれど、少なくとも与えられた枠の中で「こうした方が面白くなるんじゃないか」と考えながら臨むべきだな、と。
だって、「まぁ、こんなもんだろう」と惰性で臨むのはイヤじゃない? 評価されるかどうかは別にして、小さなことでも何か努力しながら生きていきたいですしね。そうやって今後の作品にも取り組んでいきたい、と改めて思いました。
と同時に、「24」シリーズのような大人の鑑賞に堪えるサスペンス、もっと刺激がほしい大人用のコンテンツを、日本人のエンターテインメントとして作っていけたら面白いんじゃないかな、と。今後がますます楽しみになりましたね。