緒方賢一が「ポツンと一軒家」新ナレーターに就任決定
4月4日(日)放送の「ポツンと一軒家」(夜7:58-8:56、テレビ朝日系)より、キートン山田の後任として、「名探偵コナン」「あたしンち」など数々の人気アニメで声優を務める緒方賢一が新たなナレーターを務めることが決定。番組の魅力と意気込み、さらに、前任であるキートンとのエピソードなどを語った。
――これまで「ポツンと一軒家」はご覧になっていたのでしょうか?
僕は番組のファンで、毎週一生懸命に観ていましたよ。キートン(山田)さんと、小山茉美ちゃんもナレーションをやってるでしょう。いつか僕も一緒にやりたいなあと思っていて、お話をいただけたのは良かったんですが、キートンさんがいなくなっちゃって…
――キートンさんとは長いお付き合いですよね。
僕はアニメ「ゲッターロボ」がデビュー作で、そのときに僕は悪役(バット将軍役)、キートンさんは二枚目半の役(神隼人役)。そういう共演作品が何作か続いて、アニメ「一休さん」のときには、僕が悪徳商人の桔梗屋仁兵衛役、彼は将軍様(足利義満)でね。
そうやっていろんな作品で共演をしてきたものですから、ある意味では苦楽を共にして、楽しかったこともたくさん共有してきました。当時は仕事でもプライベートでも毎日のように一緒にいたので、カミさんがやっかんでいましたよ(笑)。
――キートンさんから引退・後任のお話は聞いていたのですか?
引退のことは、ニュースで初めて知ってびっくりしたんです。それで、心配してすぐに僕から電話をしたら“体は悪くないよ”って言うので安心しました。
ナレーションの仕事だけは続けると思っていたんですが、それもやらないって言うのでね。まだまだやれると思うんだけど、キートンさんのことだからちゃんとした理由があるんだろうなと思います。
その後に、ナレーションのお話を番組スタッフさんからいただいて。もしかしたらキートンさんが推薦してくれたのかな、と思ったんですがそうではなかったみたいです(笑)。
決まったときにキートンさんからも電話いただいたんですよ。
――キートンさんはなんとおっしゃってたんですか?
「ブラボー!!」と(笑)。後任は偶然だったのですが、僕とキートンさんとのこれまでの友情がここで結実したんだなあと思うと本当に感慨深いです。
――緒方さんが視聴者としてご覧になっていて感じた「ポツンと一軒家」の魅力は?
僕は都会という限られた空間の中でいろんな条件に囲まれて暮らしているので、めちゃくちゃ羨ましいんです。自由に自然と対話して、時間も自由に使えて。
もちろん自然の中での暮らしには苦難もたくさんあると思うのですが、その上で自分の生活、自分の世界を作っていらっしゃる。そんな暮らしこそ優雅だなと感じています。
僕は田舎で育って山の中で遊んでいたので、ポツンと一軒家で暮らしたいと思ったりすることもあるんですよ。ただ、いざそこに住んで自分で切り開いていこうと思うと、相当な覚悟が必要だなと思いながら観ています。
――「ポツンと一軒家」初めてのナレーション撮りを終えられましたがご感想は?
難しかったです。これまでキートンさんが築き上げてきたものを壊してしまったらえらいことになりますしね。
自分としてはキートンさんの節回しに近い雰囲気で、ゆったりとした語りのイメージをもっていたのですが、僕がゆったりと話すとトーンが低くなるんです。
作品としては、明るい雰囲気のほうが良いということでしたので、僕の特徴的な声質が求められているのかな、と感じました。いろいろと試していくうちに、気になった所はもう一度頭から撮り直しました。
――映像に声を当てる上で意識したことはありましたか?
映像に登場する方々の心を拾って出すことでしょうか。お孫さんたちと一緒にいるときのおじいちゃんはどんな気持ちだろう?っていう感じを出してみたり。
キートンさんのナレーションとはまた違った雰囲気だと思いますが、山暮らしで経験してらっしゃる方々と対話をしながら自然に声を出しているという感じでしょうか。
――視聴者へメッセージをお願いします。
ポツンと一軒家で暮らしていらっしゃる方々に寄り添いながら、視聴者の方々とも一緒になって番組の魅力を共有して分かち合っていきたいと思っています。
今はコロナ禍で大変なことも多いと思いますし、やりたいことをできない状況の方もたくさんいらっしゃると思います。そうした中ですが、「ポツンと一軒家」をぜひ一緒に楽しんでいただければと思います。一生懸命に頑張りますのでよろしくお願いいたします。