――今回の受賞を最初に知らせた人は?
お母さんです。撮影していた時もお母さんに連絡して「どうしよう。セリフ大丈夫かな?」って弱音を吐いたりしてたんですけど、いつもお母さんは支えてくれたので。「頑張った証だね」って喜んでくれて私もうれしくなりました。この賞は私一人で取れた賞とは思ってなくて、監督さんやスタッフさん、キャストの皆さん、みんなで取った賞だと感じています。
今回は新人女優賞を頂きましたけど、いつか助演女優賞とか、また違う賞で「おおさかシネマフェスティバル」に帰ってこられたらうれしいです。
――「鬼ガール!!」は本当にいろんな思いが詰まった作品になりましたね。
撮影が行われたのが、高校を卒業してすぐぐらいの時期だったので、新たな青春をした!っていう感じです。私は部活をしていなかったので、もし部活をしていたらこんな挫折を味わっていたのかな?とか思ったりして、楽しさも苦しさもあった“甘苦い”作品でした(笑)。でも、甘苦いっていうのが青春の醍醐味(だいごみ)なんですよね。
――今回の賞状とトロフィーはどこに飾りますか?
実家に私の棚みたいになっている場所があって、お母さんがそこに最初の美女コン(2012年の「第13回全日本国民的美少女コンテスト」で審査員特別賞を受賞)のトロフィーとかいろいろ飾ってくれているので、そこに追加されると思います(笑)。
――3月15日に20歳になりましたが、19歳と20歳、気持ち的にも変化はありましたか?
3月生まれなので、同じ学年だった4月生まれの子はもうすぐ21歳になるわけじゃないですか。いつも「何歳ですか?」って聞かれると「19歳なんですけど、20歳になる年です」って答えていたので、「やっと20歳になれた」っていう感じですね。でも、たくさんの方が祝ってくれましたし、お酒が飲めるようにもなったので20歳って特別だなって。
――家族ともお祝いを?
実家に帰った時、シャンパンでお祝いしてもらって、味はよく分からなかったですけど「これが大人になったっていうことなんだな」って思いました(笑)。両親に「今まで育ててくれてありがとうございました」って感謝の気持ちを伝えたりしました。20歳になる時にこの賞を頂けたのは、今後に向けていい弾みになりそうです。
「ここからだ!」って気持ちになっているので、貪欲に頑張っていきたいです。10代は結構長く感じたんですけど、周りの人から「20代は秒だよ」って言われることが多いので、自分でちゃんと目標を立てて過ごそうと思ってます。まだ子どもでいたい気持ちもあるんですけど(笑)、周りからの見られ方も変わってくると思いますので、自分の行動に責任を持ちたいです。
――新しい出演作品としては、4月6日(火)スタートのドラマ「ガールガンレディ」(毎週火曜夜0:59-1:29ほか、MBSほか)に水野千鶴役で出演されますね。
アクションが多い作品で撮影が大変ですけど、同世代の共演者が多いのでみんなで何か一つのことをするのが楽しいです。銃を撃ち合うシーンとか、CGを使ったシーンも多くて、完成したのを見せていただいた時、その迫力にも驚きました。
撮影している時は「ここが破裂します」とか説明してもらって、ないものに対してリアクションするので「あぁ、こうなってたんだ!」って(笑)。血糊とかも使っていて、飛び散り具合もすごかったです。
私、運動神経が良くないんですけど、うまく編集していただいていて、ちゃんとアクションできてる感じになっていたので安心しました。
――今後、やってみたい役は?
20歳になったので、会社員の役をやってみたいです。まだまだ学生役もやってみたいですけど、バリバリ働く女性ってかっこいいなって思うのでキャリアウーマン役とか(笑)。すぐには無理かもしれませんけど、経験を積んでそういう役もできるようになりたいです。
あと、運動神経は良くないんですけど、以前、殺陣と技斗のライセンスを取らせていただいたので時代劇にもまた出てみたいです。
――ちなみに、コロナ禍の中、家で過ごす時間も多いと思いますが、最近も料理はよくされてますか?
しています! ひとり鍋セットを買ったので、鍋を作ることも多いです。コロナ太りするって言われてますよね。私もお正月頃、結構ヤバかったです(笑)。なので、麺の代わりにモヤシを使ったヘルシーラーメンを作って、自分で作った煮卵を入れて食べたりしてます。
――最後に、井頭さんがポジティブに気持ちを切り替えている方法と、読者に向けてのメッセージをお願いします。
はい。私も最初は「外に出られない」とか悪い方向に視点を向けていたんですけど、考え方一つで気持ちが全然違ってくるなって思ったんです。今できることとか、コロナが収まったらやってみたいこととか、明るい方向に目線を向けるだけでも気持ちが軽くなると思います。
映画でもドラマでも、私もいろんな作品に出演して、それを見てくれた人がちょっとでも「面白かったな」「楽しかったな」って思ってもらえるように頑張りたいと思っていますので、いろいろ楽しみにして待っていてくれたらうれしいです。
◆取材・文=田中隆信
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