伊織 自分が扮するキャラクターの性格や人物像を、しっかり頭に入れてから撮影に臨むようにしています。それをするのとしないのとでは、表情やポーズのバリエーションがぜんぜん違ってくるので。あとはカラコンもいろいろ試して、そのキャラクターにいちばんふさわしい色味のものを探すようにしています。たとえば同じ青でも、ナチュラルなものから色味がハッキリしたものまで、さまざまな種類があるので。毎回、資料と照らし合わせて、もっとも近い色味のものを用意しています。
――そうしたこだわりが、コスプレのクオリティ向上に繋がっているわけですね。
伊織 それと、これはあくまでも私の個人的なこだわりですが、メイクに関しては「自分が2次元のキャラクターになりきる」というより、「そのキャラクターが3次元にやってきたら」というイメージで取り組むようにしています。もちろん、作品の内容にもよりますが、基本的には“3次元の人間であること”を念頭に置いたメイクを心掛けていますね。「とある科学の超電磁砲」は現実世界が舞台の物語なので、今回の美琴ちゃんも、なるべくナチュラルなメイクで再現してみました。