ヒース・レジャーとジェイク・ギレンホールが“禁断の愛”に苦悩するカウボーイを熱演! 映画 「ブロークバック・マウンテン」が5月8日(土)放送
レジャーとギレンホールが演じた繊細な心の機微に刮目!
2005年製作のこの映画の主人公は、愛し合う2人の男性だ。「LGBT」という言葉が今ほど語られていなかった200年代中頃に、台湾生まれのアン・リー監督が果敢に挑んだこの作品が、ベネチア国際映画祭金獅子賞をはじめ世界各国で高い評価を得たのは、21世紀の映画史を開く輝かしい出来事だった。
物語の始まりは1963年、アメリカ西部のワイオミング州。イニス(ヒース・レジャー)とジャック(ジェイク・ギレンホール)という二人の青年は、ブロークバック・マウンテンで放牧している羊の見張りに雇われる。
ある夜、ジャックがイニスを誘い、二人は関係を結んでしまう。その後二人は別れ、いずれも結婚して父親になるが、4年後に再会した際本当に愛し合っているということを確認する。
本作で一躍スターになったレジャーの寡黙で泥くさい魅力は抜群だが、どこかもろさを感じさせるギレンホールの姿も今見ると新鮮かもしれない。夫の秘密を知って苦しむ二人の妻を演じたミシェル・ウィリアムズ、アン・ハサウェイらも印象的だ。
映画公開から3年後、レジャーが薬物中毒により28歳の若さで死去したことや、ウィリアムズとのロマンスと破局などのエピソードも、映画をより伝説的にしている。映画「ダークナイト」のジョーカー役の印象しかない人にとっては、等身大の青年を演じたレジャーの姿は必見。
また、全編を通して「青」が効果的に使われているのもポイント。鮮やかで乾いた空気を感じさせる青空から、遠くから望むブロークバック・マウンテンの青さ、ジーンズやダンガリーシャツの青などなど、そのバリエーションも多彩。透明な青い悲しみが胸に染みる。
そして、エンドロールで流れるウィリー・ネルソンの「ヒー・ワズ・ア・フレンド・オブ・マイン」も名曲。ボブ・ディランが手掛けたこの曲が持つ意味を、しっかりと噛み締めながら見たい作品だ。
5月8日(土)夜7:00-9:30
BS12 トゥエルビにて放送
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