その後、特別ゲストとして書家・芸術家の紫舟(ししゅう)も登場し、「HOKUSAI」をテーマに全長2mを超える和紙に「大波」をライブパフォーマンスで披露した。
そして最後に、柳楽は「こういう大変な状況ではありますが、やっぱり北斎の映画を通して北斎から感じたことって強い生命力だったり、“生き抜く”っていう強い気持ちもすごく感じました。そういう北斎のメッセージは今の時代に必要なんじゃないかなっていうことも強く感じたので、多くの方の背中を押せる作品になっていると思いますので、ぜひ劇場でご覧ください」とコメント。
田中は「僕は老年期から最晩年まで演じさせていただいたんですが、たぶん特別なことをして生きていたわけではないんですね、北斎は。本当に好きなことを精いっぱいやって運よく全うできたんだというふうに思います。生き抜く強さというのは人によって差があるとは、思いません。みんな同じようにしてその力を持っているんだと思います。それがうまく発揮できるかできないか、それをたぶんこれから私たちも考え続けないといけないということなんじゃないかなと思います。
北斎はたぶん、そのことにムカムカしていたんじゃないかなって。映画の中でも何度かムカムカを表現していて。そういうことなんじゃないかって気がするんです。北斎にすごい力があるとすれば、そういうことを恐らく彼はキャッチし、感じ、そして心の中で叫ぶ。そしてそれが全身に及んでいて、生きて描いていたんだろうと思います。この強さは間違いなく誰にでもあるはずです、と僕は思います」と、力強いメッセージとともに締めくくった。
5月28日(金)全国ロードショー
配給:S・D・P
(C)2020 HOKUSAI MOVIE