吉沢亮が主演を務める大河ドラマ「青天を衝け」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)の第15回「篤太夫、薩摩潜入」が5月23日に放送された。包帯ぐるぐる巻きにされながらも「大した傷ではない」と寛大な徳川慶喜(草なぎ剛)の“いいひと”ぶりに、視聴者からも喝采の声が上がった。(以下、ネタバレがあります)
栄一(吉沢亮)が正式に一橋家家臣に取り立てられ、「渋沢篤太夫」の名を賜った第15回。喜作(高良健吾)も「渋沢成一郎」の名を賜り、2人は京の一橋邸で武士として働き始めた。
そして2人は、一橋家にはすでに思想を問わず、有能な者を積極的に登用する風土があることを知る。中には、かつては水戸藩に仕え“尊王攘夷”思想を持っていた者も…。尊王攘夷の思想を持つ者は本来、幕府側の人間にとっては疎ましい存在のはず。2人は、慶喜の懐の深さに感嘆した。
そして2人は、慶喜のさらなる度量の大きさを知る。一橋家家臣の猪飼勝三郎(遠山俊也)は「かつて小姓だった頃、佃島の花火をご覧に入れようと火の見の階段をご先導していて、誤って足が殿のお顔に当たってしまい…」「またある時は、殿のお髷(まげ)を上げ奉(たてまつ)った際に、ふとカミソリで…お怪我をさせてしまった」と、立て続けに失敗エピソードを披露。
殿にけがをさせるという失態を2度もしでかしたが、どちらの場面でも慶喜は「私の不注意で、大したことではない。痛くもなんともない」と気にしなかったという。栄一改め篤太夫は「この一橋家にはもうすでに、身分の別はねえってわけだ」と感服の面持ちでつぶやいた。