これからも上映館が増えたら「続・ゾッキ」ができるかも!?
――逆に作品を見てから「こんな画が撮れていたのか」と思われたところはありますか?
牧:松田龍平さんと現地のおばあちゃんのやり取りは奇跡的にいい画が撮れていましたね。
山田:おばあちゃんが龍平くんのことを知らずに話しているんですけど、龍平くんもそれを分かっていた上で「新人なので頑張ります」なんて言って遊んでいたり。
牧:いつもパン屋に集まっている人たちの姿も大切なシーンです。あそこには蒲郡の日常があって、その日常の中に「ゾッキ」が飛び込んでくるという変化を描いたのは、監督として素晴らしいなと。
――「ゾッキ」の現場や蒲郡の人たちのドキュメンタリーであると同時に、今なお続くコロナ禍の状況下の映画界にも迫っています。
牧:これまで上映していただいた劇場は、登壇イベントがない回でも連日満員なんですよ。そういう状況を見るとこの映画を作って良かったなと思いますし、“映画館が開いている”ということの大切さを強く感じました。「裏ゾッキ」でも山田さんが映画の必要性を問われたときに「いらないものなんかない。必要とするかどうかは、人それぞれが決めること」とおっしゃっていたのは心強い言葉でした。
山田:映画を上映するかどうかは映画館の判断ですし、さらにそれを見に行くかどうかはお客さん次第ですから。これからも上映館が増えて、制作費を回収できれば「続・ゾッキ」ができるかも知れないなと期待しています。原作コミックのストーリーはまだまだありますから。
取材・文=青木孝司
全国で順次公開中
撮影・編集・監督:篠原利恵
音楽:重盛康平
題字:大橋裕之
出演:蒲郡市の皆さん、竹中直人、山田孝之、齊藤工 ほか
ナレーション:松井玲奈
主題歌:竹原ピストル「全て身に覚えのある痛みだろう?」(ビクターエンタテインメント)
製作:映画「裏ゾッキ」製作委員会
企画:伊藤主税、山田孝之
プロデューサー:牧有太
制作:テレビマンユニオン
制作協力:and pictures
配給:イオンエンターテイメント
支援:映画「ゾッキ」製作委員会/映画「ゾッキ」蒲郡プロジェクト委員会
後援:蒲郡市
(C)2020「裏ゾッキ」製作委員会
公式サイト:https://ura.zokki.jp
映画「ゾッキ」
全国公開中
出演:吉岡里帆、鈴木福、満島真之介、柳ゆり菜、南沙良、安藤政信、ピエール瀧、森優作、九条ジョー(コウテイ)、木竜麻生、倖田來未、竹原ピストル、潤浩、松井玲奈、渡辺佑太朗、石坂浩二(特別出演)/松田龍平、國村隼
監督:竹中直人、山田孝之、齊藤工
原作:大橋裕之「ゾッキA」「ゾッキ B」(カンゼン刊)
脚本:倉持裕
音楽監督:Chara
主題歌:「私を離さないで」 Chara feat. HIMI
配給:イオンエンターテイメント
(C)2020「ゾッキ」製作委員会
公式サイト:https://zokki.jp/