映画「女たち」(公開中)から、倉科カナの本編映像が解禁となった。倉科は、篠原ゆき子演じる美咲の親友・香織役。のどかな自然広がる養蜂場で1人、ハチミツ作りに精を出す一方で、精神的に不安定な孤独の女性・香織を熱演しており、長かった髪の毛をバッサリ切り、役を作り込んで撮影に挑んだ。
解禁された本編映像は、美咲が心の拠り所にする香織が大雨の中、酒瓶を片手に妹の凛に電話を掛ける場面からスタート。
香織は「お姉ちゃんな、これでも必死に生きてきたんやで。毎日毎日必死に蜜蜂みたいに生きてきたんやで。体に気い付けて」と涙ながらに語り掛けるが、ガイダンス音が鳴り、その電話が凛につながっていなかったことが明らかに。
気持ちを吐露していた香織は、体を震わせ泣き崩れる。不穏な雰囲気が彼女を包み込み、香織は死の世界へと足を踏み入れていく。
このシーンは元々、満天の星空の下で撮影をする予定だったが、突然の豪雨に見舞われ、急きょ一発本番の10分もの長回しでの撮影になったという。夏の撮影ではあったが、倉科はズブ濡れで白い息を吐きながら熱演。
プロデューサーの奥山和由は「撮影直後に、ズブ濡れの倉科さんから『撮れましたか? もう一度やりますよ?』と言われた」そうで、「これだけのことを完璧にやり切った女優さんから『何度でもやりますよ?』と言われたのは初めて」と驚きを明かす。
「真幸くあらば」(2010年)をはじめ、奥山プロデュース作品のファンであり、長らく奥山との初仕事を熱望していた倉科。「脚本を読んだ瞬間、香織はショートだという強い画が浮かんだ」と話し、ロングヘアを40cmもカットし本作の撮影に挑み、難役を体現した。
今作について、倉科は「生きることは苦しい。それでも食いしばって生き抜いていく、泥臭く。汚く。それしかないんだとこの映画を作りながら思った。蜜蜂のように一心不乱に生きた女たちをぜひ、スクリーンで見ていただけたらうれしいです」とコメントしている。
TOHO シネマズ シャンテ他全国公開中
配給:シネメディア、チームオクヤマ
コピーライト:(C)「女たち」製作委員会
【HP】onnatachi.official-movie.com