2012年〜2020年に「週刊少年マガジン」で連載された大人気バトルファンタジー漫画『七つの大罪』。これまで全5シーズンのテレビアニメが放送され、最終章となる「七つの大罪 憤怒の審判」がクライマックスを迎えたばかり。
「劇場版 七つの大罪 光に呪われし者たち」は、原作者である鈴木央が描き下ろした“最終章のその先”を描く、完全オリジナルストーリーとなっている。
今回は約7年間に渡り本作のヒロインであるエリザベスを演じてきた雨宮天に、劇場版の魅力を伺った。
「ここまで楽しそうなエリザベスは劇場版でしか見られない」
ーー劇場版の制作が決まった時のお気持ちはいかがでしたか?
テレビアニメが最終回を迎えるなか、このタイミングでさらに劇場版をやるとは想像もしていなかったので、まずは驚きました。しかも鈴木央先生の描き下ろしストーリーということにさらに驚きつつ、これはもう楽しみだなって。前の劇場版(「劇場版 七つの大罪 天空の囚われ人」)もそうでしたけど、鈴木央先生って何かと描き下ろしてくださるんですよね(笑)。
ーー台本を読んで、とくに印象深いシーンはありましたか?
エリザベスとしては、母である最高神との会話シーンです。これまでは直接話したことはなかったので、どんな雰囲気になるんだろうとドキドキしましたね。あと父のバルトラとの会話も個人的にとても好きです。何気無いやり取りで、物語のキーになるような場面ではないんですけど、父と娘のお互いへの愛情がすごく感じられて、「ここは大切に演じたいな」と思いました。
ーー実際に演じてみて、とくに苦労されたシーンはありましたか?
今お話しした最高神との会話はとても難しかったです。最高神ってサイズがものすごく大きいので、一対一で話していても、エリザベスとしては遠くへ投げかけるように喋らないといけないんですよ。エリザベスの積年の想いが詰まった大切なセリフなんですけど、その繊細な感情を遠くへ向かって投げるのってすごく難しいんですよね。けっこう長いセリフなので、同じトーンで喋るとダレてしまいますし。だから何をいちばんに伝えたいのか、どの単語を強調するのかを組み立て、ディレクターさんとも相談しながら臨みました。
ーー本作は魔神王を倒したあとのストーリーで、エリザベスとメリオダスのリラックスした雰囲気も印象的です。役作りで心がけたことなどはありますか?
アフレコ前に映像をいただいたんですが、そこで描かれているエリザベスがずっと楽しそうだったんです。いろいろなものから解放されて、ようやく心からメリオダスとの旅を楽しめる状態になったんだなと、私としても嬉しくなりました。なので演技プランを立てるまでもなく、エリザベスの表情に導かれるままに演じました。今回のエリザベスは、いつでも顔の周りに「ルンルン」っていう音符が踊っているような雰囲気で、これは劇場版でしか見られない姿なのかなと思います。
ーーそのほか、今回の劇場版の魅力はどんなところにあると感じますか?
メリオダスとゼルドリスがいっしょに戦うシーンがあるんですけど、どっちも強いですし、もう絶対にかっこいい映像になっていると思うので、それは楽しみです。あとはゼルドリスと恋人のゲルダのシーンにも注目ですね。収録用の映像を見た限りでは、ゼルドリスの目が少年のようにキラキラしていて、ゲルダにすごく甘えている感じもあったので、ふたりの関係性がどう描かれているのか、すごく気になります。
7月2日(金)より全国公開
声の出演:梶 裕貴 雨宮 天 久野美咲 悠木 碧 鈴木達央 福山 潤 髙木裕平 坂本真綾 杉田智和 中村悠一 神尾晋一郎 川島昭(麒麟) 井上裕介(NON STYLE)/倉科カナ
原作:鈴木央『七つの大罪』(講談社「週刊少年マガジン」)
監督:浜名孝行
脚本:池田臨太郎
制作:スタジオディーン
配給:東映
(C)鈴木央・講談社/2021「劇場版 七つの大罪 光に呪われし者たち」製作委員会