濱口竜介監督の「ドライブ・マイ・カー」が「第74回カンヌ国際映画祭」の脚本賞などを受賞したことを記念して、映像配信サービス・dTVでは、「過去10年間で最高賞(パルム・ドール)を受賞した好きな映画作品」に関するアンケート調査を実施。アンケートの結果から“家族愛”と“社会格差”をテーマにした作品がdTVユーザーからも高い評価を得ていることが分かった。
<過去10年間で最高賞(パルム・ドール)を受賞した好きな映画作品TOP10>
1位 「万引き家族」(236票)
2位 「パラサイト 半地下の家族」(203票)
3位 「ツリー・オブ・ライフ」(33票)
4位 「わたしは、ダニエル・ブレイク」(28票)
5位 「ブンミおじさんの森」(17票)
6位 「ザ・スクエア 思いやりの聖域」(14票)
7位 「アデル、ブルーは熱い色」(13票)
8位 「雪の轍」(10票)
9位 「愛、アムール」(9票)
10位 「ディーパンの闘い」(4票)
<調査方法>
調査期間:2021年7月1日~17日
調査対象:dTV有料会員
調査方法:インターネットによるアンケート(※複数回答可)
家族愛にあふれた「万引き家族」「パラサイト 半地下の家族」が上位に
2021年のパルム・ドールには、自動車と性的関係を持つヒロインが登場する独創的な映画「Titane」が選ばれたが、今回行ったアンケートでは、家族ぐるみで軽犯罪を重ねる一家の姿を通して、人と人とのつながりを描いたヒューマンドラマ「万引き家族」が236票を獲得し堂々の第1位に輝いた。
「万引き家族」は第71回カンヌ国際映画祭(2018年)で、日本映画としては1997年の「うなぎ」以来21年ぶりとなるパルム・ドールを受賞したほか、第91回アカデミー賞では日本映画では10年ぶりとなる外国語映画賞ノミネートを果たすなど、海外でも高い評価を獲得している。
続いて第2位には、裕福な家族と貧しい家族の出会いから始まる物語を描いた人間ドラマ「パラサイト 半地下の家族」が203票を獲得しランクイン。第72回カンヌ国際映画祭(2019年)で韓国映画初となるパルム・ドールを受賞した作品で、第92回アカデミー賞でも外国語映画として史上初となる作品賞を受賞したほか、監督賞、脚本、国際長編映画賞の4部門に輝くなど世界的に注目を集めた。
どちらの作品も“家族”と“社会格差”がテーマで、“貧困”という現代の社会問題を描いており、家族ぐるみで犯罪を犯す描写がある一方で、家族愛にあふれている点も2作品の共通点となっている。