岩崎P「一緒に住んでいるような気持ちで寄り添ってもらえたら」
――この作品を通して伝えたいメッセージをお聞かせください。
佐久間P:このドラマはシングルマザーである友人の実体験から生まれた物語です。シングルマザー、シングルファーザーの方々に取材をしていく中で「一人じゃないと実感することの大切さ」をこのドラマで伝えられたと思いました。
物理的に一緒に住んではいなくても、相談できる人がいると実感することで「自分は一人じゃないんだ」とか「助けてくれる人はいるんだな」と思ったり、なんなら「自分は人を助けることができる存在なんだ」と気づいたり、人とのつながりのかけがえのなさを改めて感じていて、このドラマの登場人物たちのように、歯を食いしばって、まるでそれが当たり前かのように日々頑張っている人たちが、少しでも自分の背負っている荷物を降ろせたら…誰かに頼っていいんだと思うことで気が楽になれたらと、思っています。
現在コロナ禍で家族同士でも会えなかったり、距離が物理的に離れていたり、そういうような状況が続いている中で、このドラマを見て少しでも温かい気持ちになっていただけたらと思います。
難しいことは抜きにして、来週もこの人たちに会いたいなとか、一緒に住んでみたいなと思っていただけたら本望です。
岩崎P:私はここ数年ドラマを作っていく中で一個自分のテーマだなと思っていたことがあります。今、世の中みんなが頑張りすぎているような気がして…もっとみんなが頑張りすぎずに軽やかに生きていくにはどうしたらいいのかなっていうのを、なんとなくずっと考えながら、ドラマを作る上で自分の中のひとつの課題として考えているんです。
そんな中で、みんなで一緒に暮らしてみる、それぞれの気持ちや苦労、日々の生活や子育てを共有してみるというのが、一つの考え方になったらいいんじゃないかなって思っています。
マギーさんが描く台本を読んでいると、いつの間にかにじやで暮らす4人と子どもたち3人と一緒に暮らしているような気持ちになれるというか、彼らが抱える問題や悩みに対して、一緒にうなずいたり一緒に考えている自分がいるんですよ。“人ごと”ではなくて、自然と“自分ごと”になっているんです。なので視聴者の皆さんにも、彼らと一緒に住んでいるような気持ちで、主人公たちに寄り添ってもらえたらいいなと思っています。