――独自の子育て論が注目されていますが、いつもどのようなことに気をつけているのですか?
一番大切なことは、柿本俊雅の母として何がやれるかってこと。アスリートになってからの俊雅と、子供の頃の俊雅とでは、向き合い方は何も変わっていません。愛情を持って接するということだけでしょう。
私も夫もそうですが、息子だけに戦わせるのではなく、家族も含めたチーム柿本として戦うんだって、決意が大事だと思っています。ある意味貴重ですよ、トップアスリートの母をやれる人なんて、本当、一握りでしょ(笑)。逆に一般の方が将来トップアスリートの母になりたいって思ってもすぐにはなれない。まずは子供にトップアスリートになってもらわなくちゃなりませんからね。だからこそ、この時間を楽しまないと。
――選考会も1週間後に迫っていますが、どのように柿本選手のサポートをされていますか?
優勝をイメージしてもらうためにご飯やみそ汁の食器をトロフィーにしたり、「いただきます」や「行ってきます」の代わりに「Take your mark」のアナウンス音を使用したりしています。やっぱり、常日頃からの積み重ねがいざというときに他の選手との差になるんですよね。
――海外の遠征先にも同行されるそうですが、大変ではないですか?
夫はパイプオルガンを作る職人で、私も事務の仕事を手伝っています。遠征があるとお休みを取って、夫婦一緒に同行します。
――大事な大会の前はどのようにサポートされるのですか?
いつも試合の2日前には必ず前乗りするようにしています。他の選手より早く現場に行って、会場の空気に触れるのがとても大切で、私たちはできる限り、その会場でご飯を食べ、できる限り、その会場で「川」の字になって寝るようにしています。そうすれば、不思議とその会場は完全に俊雅のホームグラウンドになるんですよ。戦う場所で寝るって大事なことなんです。
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