女子プロ野球リーグ、2017年シーズンが開幕!
第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では、準決勝で惜しくもアメリカに敗れた野球日本代表“侍ジャパン”。国際大会ならではの、一発勝負の難しさを感じさせる結果だった。そんな国際大会を昨年9月のワールドカップまで実に5連覇しているのが、女子野球の日本代表だ。その代表メンバーも所属する、女子プロ野球リーグの新シーズンが3月25日(土)に開幕する。
2010年に誕生した女子プロ野球リーグは今季で8年目。兵庫ディオーネ、京都フローラ、埼玉アストライアの3球団が全84試合の総当りリーグ戦(ヴィクトリアシリーズ)を戦うほか、カップ戦なども行われる。激闘が始まる開幕前に、各球団の注目選手を選手コメントとともに紹介していこう。
兵庫県神戸市を中心にホームゲームを開催する「兵庫ディオーネ」は、昨年圧倒的な強さでリーグ戦を制し、完全優勝を果たした。チームの柱は、エースの里綾実。豪快なストレートと切れ味鋭いスライダーで、昨年は最多勝&最優秀防御率を獲得。リーグのMVPにも輝いた剛腕だ。里は「今年ダメだと、1年だけだったと言われるので、それだけは絶対にイヤ。レベルアップして昨年の自分を越えたい」と、さらなる高みを目指す。その里のほか、勝負強い打撃と強肩が光るキャッチャー・寺部歩美、華麗なフットワークで魅せるショート・厚ヶ瀬美姫の3人が、昨年9月のW杯日本代表メンバー。鉄壁のセンターラインで、リーグ連覇を目指す。
わかさスタジアム京都を本拠地とする「京都フローラ」は、走攻守のバランスの良さで女王の座奪還を目指す。まず注目したいのが外野手の三浦伊織。小柄ながら、昨年まで5年連続で盗塁女王に輝き、2014年にはシーズン打率5割を記録するなど、その俊足巧打で数多くのファンを魅了してきた。そしてもう一人、女子プロ野球界で“レジェンド”と称される投手・小西美加の存在を忘れてはならない。今年で34歳となる現役最年長選手だが、昨年も最多奪三振に輝くなどまだまだ実力は健在。野手としての出場も多く、2010年には盗塁女王、2011年と2012年には本塁打女王に輝いたこともある。小西は「今年の目標はキャリアハイの17勝。野手としてもホームランを打ち、“元祖二刀流”をアピールしたい」と意気込む。
川口、大宮など、埼玉県内の各地でホームゲームを開催する「埼玉アストライア」は、打撃のチーム。一本足打法で豪快なホームランを放つ外野手・楢岡美和と、東京ヤクルトスワローズ・川端慎吾の妹でもある内野手・川端友紀がその中心だ。川端は今オフも兄と自主トレを実施。「兄にバッティングの粘りが足りないと指摘されたので、右足を探るように踏み出すステップを習得できるよう練習しています。打率4割を越えて、2013年以来の首位打者を奪還したい!」と語る。さらに、“美しすぎる女子プロ野球選手”として話題を集める外野手・加藤優は、2年目のシーズンを迎える。ルーキーイヤーの昨年は、代打出場が主だった前期に打率.419を記録するなど、打撃で非凡なものを見せた。さらなる飛躍が期待されるシーズンとなる。
女子プロ野球リーグの開幕戦は3月25日(土)、26日(日)の2連戦。わかさスタジアム京都で、フローラVSアストライアが行われる。続いて、4月3日(月)は京セラドーム大阪で、ディオーネVSフローラ。以降10月まで試合が行われる。球場では、選手が観客と一緒にプレイボール体操を踊るなど、女子プロ野球ならではの華やかなイベントが盛りだくさん。一度足を運んで、その魅力を感じてほしい。
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