霜降り明星・粗品が作詞・作曲を手掛けた新曲を収録
彼女が「一番お肉が好きだった」という時期に生まれたのが、2013年にリリースされた1stアルバム『apple symphony』に収録された「ライスとぅミートゅー」。ビーフやポークへの愛を叫ぶライブの定番曲をはじめ、“食”を題材にした彼女の楽曲を集めたコンセプトアルバムがリリースされた。
「レコードメーカーさんから『竹達さん、食べ物の曲がいっぱいあるから、食べ物のアルバムを出しませんか?』って言われて。自覚はしてなかったですけど、改めて曲を並べてみたら、こんなにあったんだ!ってびっくりしましたね」
TVアニメ『デンキ街の本屋さん』のOPテーマで、筒美京平が作曲を手掛けた「齧りかけの林檎」やアニメ『だがしかし』の第1期EDテーマ「Hey!カロリーQueen」などの既発曲に加えて、新曲2曲が制作されている。ひとつは、音楽ゲームアプリ『DEEMO』の楽曲を手掛ける音楽制作集団・Miliの葛西大和による提供曲で、彼女が「ちょっと寂しくて、あったかくなる。歌詞のポツンと感がキュンとくる」というバラード「お月見団子は晩夏に冷えた」。もう1曲が、実家が焼肉屋『味希』というお笑い芸人・霜降り明星の粗品が手掛けたポップな失恋ソング「世界が一瞬だけ恋をするような時間」。粗品が自身のYouTubeチャンネルで“好きな声優”として竹達を挙げたことがきっかけで、彼女のFCイベントにゲストとして出演。ステージ上でのセッションに手応えを感じ、粗品が立ち上げた個人レーベルに彼女がシンガーとして呼ばれたこともあり、今回のコラボレーションが実現したという。
「普段は提供してくれた方に歌詞の意味を聞かないんですけど、ちょっと腑に落ちないところがあったので、レコーディングの前日に聞いたんですね。そしたら、『恋に恋するような年齢の若い女の子が、年上のちょっと悪い男に捕まったけど、クズ男だって気づいて。そいつから卒業する歌です』って言われて(笑)。びっくりしたけど、なるほどと思って。私は歌詞にあるように<本も映画も音楽も絵も/全部あなたの好きなものだけ>になるようなタイプではないので、そういう女の子を竹達彩奈としてどう表現するかが難しくて。ifの世界を想像しながら膨らませていったんですけど、私が歌ってきた史上一番難しかったですね」
ポニーキャニオン