和田アキ子が9月2日にリリースした新曲「YONA YONA DANCE」が、動画投稿アプリ「TikTok」でバズっている。Billboardが発表している、TikTokにおける再生回数や影響力などを総合的に判断した楽曲ランキング“TikTok HOT SONG Weekly Ranking”では、14位(集計期間:2021年9月6日~2021年9月12日)にランクイン。さらには、和田アキ子公式YouTubeアカウントに投稿されている同曲のMVは、9月22日時点で320万回以上の再生数を記録している。若者がメインユーザーであるTikTok上で、和田の楽曲が流行っていることは一見すると不思議にも思える。しかし、そのヒットの裏には巧みな“コラボ戦略”があるのではないか。
「TikTok」インフルエンサーと積極的にコラボする和田アキ子
「YONA YONA DANCE」の楽曲プロデュースを務めたのは、ロックバンドのフレデリックだ。フレデリックといえば、昨年から楽曲「オドループ」がTikTokで大きな流行を見せており、まさに「TikTokでバズる楽曲とは何か」を熟知しているともいえる。実際に「YONA YONA DANCE」は、フレデリック自身が「ご一緒するからにはフレデリック色を濃くし、和田アキ子さんにとって今までにない楽曲を目指しました」とコメントしている通り、それまでの和田にはない曲調だ。
さらに和田は楽曲のみならず、人気インフルエンサーとの積極的なコラボを見せている。景井ひな、なえなのなどといった人気インフルエンサーのアカウントでは、和田と一緒に「YONA YONA DANCE」に合わせてダンスをしている様子が投稿されている。こうした要因もあってか、TikTok上では「YONA YONA DANCE」を楽曲として使用する投稿が数多く生まれ、まさに“バズっている”状態となったのだ。
現在のTikTokのメインユーザーである若年層は、「“和田アキ子”という名前自体は聞いたことあるけど、どんな人かはあまり知らない」という人も多いのではないか。しかしだからこそ、それまでの印象にとらわれることなく、純粋の楽曲の良さなどで評価できるともいえる。これまで「ゴッド姉ちゃん」などといったイメージが根強かった和田であるが、今後はネットユーザーを中心に、「親しみやすい」「ノリが良い人」などといった新たな“和田アキ子像”が出来上がるかもしれない。
株式会社テイチクエンタテインメント(CD)
発売日: 2013/06/11