「私達は望む望まざるを問わずつながってしまう生き物」現代芸術家・大小島真木さんが再解釈した“アマビエ”とは
作品をつなぐ“道”に書かれた言葉
これらの作品をつなぐ黒い“道”には、さまざまな問いかけの言葉がつづられている。内容は「自然に対する自分たちをいかに捉えるか」をテーマにした、神話や民話等から影響を受けた言葉とのこと。
「去年人間の体とは何か、と改めて考える機会があったのですが、『human』という言葉は“腐葉土”を意味するラテン語『humus』から来ていると知りました。“腐った植物の土”から出来ているのであれば、私達の身体そのものが穢れと切り離せないですよね。
そんなテーマにつながるような話が『古事記』にあり、当初はそれを使おうと思っていました。殺された大宜都比売(オオゲツヒメ)の体から穀物や大豆が生じるという話なのですが、穢れのようなものと、豊穣や聖につながるものが同時に混在しているのが面白い。
とは言え、そのまま使うのでは現代語訳への著作権等もありますので、そこからインスピレーションを得つつ、私自身がこれまで考えてきたことを書きました」
下に続きます