名古屋最強のエンタメメンバーが集結! 「ナナシ2021」は“現代の女性たちが共感できる作品”を目指して<Interview>
現代の女性たちが見て、すごく共感できるようになってほしい(清水)
――他に今回、初演時から変えようと思っていることはありますか?
清水:朱雀と白虎の関係性です。初演の時は、女性の登場人物は朱雀1人で、女性が男性たちのわがままに翻弄されてしまうという話だったんですよ。それが観ていただいた女性たちに「女性を馬鹿にしてる」ってすごく怒られて、悩んでたんです。
川原:なるほどね。
清水:「あんなふうに男の都合のいいように、女子はならない!」って言われて。本当に朱雀って、男のわがままに翻弄されていく役だったんですよ。子供をつくって勝手に男は去っていくみたいなところがあって、その部分を何とかしてほしい、だいぶ変えた方がいいんじゃないかということで、それを僕と演出の刈馬さんで書き直しています。
川原:初演の頃は“コンプライアンス”なんて言葉も、頻繁には聞かなかったからね。
清水:12年前はよかったけど、今だと問題になることっていろいろあるじゃないですか。
川原:舞台から発信する上でも、そういったことは意識した方がいいよね。
清水:今の女性像って、昔の男の後ろに付いていく女子じゃなくて、1人で生きていく女子、カッコいい女子が増えてるじゃないですか。それをイメージして朱雀をつくり直そうと思ってます。
古畑:じゃあ結構変わりますね。
清水:その朱雀を現代の女性たちが見て、すごく共感できるようになってほしいなって。それが今回の書き直しで僕が一番力を入れているポイントですね。もちろん、鷹丸も。
川原:そうだよね。鷹丸も男性から女性に設定が変わったことで新しく生まれることがきっとあると思うから。
古畑:確かに。
清水:そうです。半蔵に対する純粋な思いと、女子なんだけど「私を女扱いしないでくれ!」「私も戦いたいんだ」みたいな想い。古畑さんのファンは男性の方が多いと思いますけど、うちの観客の8~9割くらいは女性の方なので、その方たちが観て共感できるもの、それが高柳さんと古畑さんに懸かってます。
川原:(古畑に向かって)大事じゃん。
古畑:大事ですね。一気に何か、重みを感じました。
清水:そこはプレッシャーを掛けさせてもらいますよ。
川原:そういったテーマは、SKE48の“今のメンバーの人”と“卒業した人”っていうところでも何か違ってきたりとか、ちょっとリンクするかもね。
清水:そうですね。いつ頃卒業して、卒業したらこれになるみたいなビジョンとか目標はあるんですか?
川原:言えんやろ、それは(笑)。
古畑:まだ今後については秘密ですけど(笑)、でもどういう形で次の道に進んでも、私の中で強くあろうとするんじゃないかなっていうのはあります。
川原:おお~、頼もしいね。女優さんを目指してるの?
古畑:そうですね…やっぱり演技が好きで、舞台も好きで、“生”のエンターテインメントって本当に感動を与えられるものだと思うので、お客さんを感動させたいって気持ちもあるし、自分も(演じることで)この人生において感動したいって気持ちがすごくあります。
川原:もちろんお客さんのためっていうのはあるけどさ、俺も自分が楽しいから俳優をやってるからね。自分が楽しく生きていく上でじゃないと、50歳まで役者やってないから。今の段階からそういうお芝居がやれてるっていうのは、いいことだと思いますよ。結構ターニングポイントになってくれると思いますよ。