一番の敵は蛭間よりもヒールです(笑)
2年ぶりの「ドクターX―」。大門未知子が帰ってきたと感じた瞬間を聞くと、「ヒールで歩いたとき」だと言う。
「初日が一日中ヒールだったんですね。今はスニーカーがはやっていますし、私もここ2年くらいほぼヒールを履いていなかったから、その日の夜は腰と首が痛くなりました。一番の敵は蛭間(西田敏行)よりもヒールです(笑)」
ちなみに、「ドクターX―」の中で好きなキャラクターは誰かと聞いてみると、返ってきた答えはやっぱりこの人だった。
「やっぱり蛭間ですね! あれはもう西田さんにしかできないキャラクター。撮影中も次は何をしてくるのか全然読めないんです(笑)。おかげですごく楽しく一緒にお芝居をさせてもらっています」
普通のいちドラマとして楽しんでもらえたらうれしい
コロナ禍での撮影にも戸惑いを感じながら真摯(しんし)に向き合っている。
「この2年間、あんまり連続ドラマをやってこなかったので、コロナ禍での撮影自体、私にとっては慣れないものです。この1年半のスタッフの皆さんの努力もあって、少しずつやりやすくなっていると思いますけど、どうしても制限は出てしまう。そこは寂しいなと思います」
まだまだ社会の閉塞(へいそく)感は拭えない。そんな中で、大門未知子のブレない強さは視聴者にとっても息苦しさを吹き飛ばす突破口となるはずだ。
「今回もさまざまな病気に苦しむ患者さんが登場します。そんな人たちに未知子がどう向き合うのか。そして相変わらずの白い巨塔の方々も(笑)。こんなご時世ではありますが、皆さんには普通のいちドラマとして楽しんでもらえたらうれしいです」
取材・文=横川良明