川栄李奈が振り返る高校時代
――作品自体は高校生たちが主役ですが、ご自身の高校時代を振り返って「私ってこうだったな」と思い出すことはありますか?
私に限らず10代や20代の人って自分の意志を割りと押し殺しているイメージがあって、もめごとが好きじゃないし、こうなったら面倒くさいなとか、自分がここででしゃばったらこうなるだろうなというのを考えて生きている子が多いと思うんです。
友也たちの考え方は見ていてすごく共感したし、現状に納得していないけど大ごとになるのも面倒くさいからこのままでいいみたいな感じとか、すごく今の若い人に刺さるんだろうなって。この作品は現実世界で言いにくい部分がリアルに描かれているので、作品を通して感じたものを自身の中で生かしてもらいたいなと思います。
――映画のテーマをどのように感じていますか?
何かを伝えたり、一歩踏み出したりするのはすごく勇気がいることで、割りと先のことを考えてしまって諦めてしまう人が多いと思うんです。
でも、この作品は「頑張れ!!」っていう感じではなく、一歩ずつ踏み出すことで出会った友達の大切さに気付いたり、周りの人の大切さに気付いたりする過程が描かれています。そういうささいな日常や、少しずつ殻を破って困難を乗り越えていく大切さが伝わる作品だと思いました。
――本作では幽霊を演じられましたが、これまでに幽霊を見たことはありますか?
見たことはないです。でも、このゴーストはかわいいし、すごくしっかり見えているので、そこもアニメの良さというか、現実の映像だと不思議な感じがしちゃいますけど、アニメだと成立するので、アニメならではの良さがすごく詰まっていると思います。
――もし、物語の設定通り花火をすることで幽霊に会えるとしたら、どうされますか?
やるかもしれないです(笑)。幽霊ってこの世に未練を残しているっていうじゃないですか。怖いイメージはあるんですけど、何か伝えようとしているんだなと思ったら聞いてみたいなって。作品に携わって少し見方が変わりましたね。
11月12日(金)全国公開
声の出演:小林千晃、島袋美由利、島﨑信長、川栄李奈
原案/監督:loundraw
脚本:安達寛高(乙一)
キャラクター原案:loundraw
音楽:小瀬村晶、当真伊都子、Guiano、HIDEYA KOJIMA
企画:FLAGSHIP LINE
アニメーション制作:FLAT STUDIO
製作・配給:エイベックス・ピクチャーズ
公式サイト:https://summerghost.jp
(C)サマーゴースト