湊かなえ原作、100万部突破のベストセラー小説を本田翼、山本美月の共演で実写映画化した「少女」のBlu-ray&DVDが、4月5日にリリースされた。それに合わせて、同映画に女子高校生・滝沢紫織役で出演した佐藤玲にインタビューを行った。
本作の見どころについてや、現場での思い出、共演者の印象、また5月27日(土) より全国ロードショーされる「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」の見どころについても語ってもらった。
――あらためて「少女」という作品の印象をお願いします。
この作品は見る人によって受け取り方がすごく違うと思いますし、その時の体調や気分でも大きく印象が異なると思うので、映画館で見てくださった方もBlu-ray&DVDで見ていただけたらまた違うものとして受け取っていただけるのではないかなと思います。そのくらいいろいろな顔を持つ作品という印象を持っています。
――演じられた滝沢紫織のキャラクターについてはいかがですか?
やはりちょっと狡猾(こうかつ)と言いますか、ずる賢い女の子と言いますか、自分がどういう人間なのか探り切れていないタイプの女の子です。
でもそういう時期ってみんなにあると思いますし、彼女はその“出力”の仕方が普通の10代の子とは違っていただけなんでしょうね。ちょっと頭が良かったから、逆に自分を追い込んでしまったのかなと思いました。
――三島有紀子監督の演出で印象に残っていることはありますか?
基本的に演者に任せてくださる方だったのですが、ちょっと方向性を修正しようとなったときに、監督がすごく的確に「これこれこういう理由だから、彼女はこうするんじゃないかと思うから、その方向でやってみて」と明確に言ってくださったので、すごくイメージが湧きやすかったです。
変に気構えず、その場その場で起きたことを大事にしていこうという思いで臨みました。
――原作は湊かなえさんの小説ですが、読まれましたか?
はい。映画化が決まるすごく前に読んでいました。だいぶ昔だったので、今回映画に出演することが決まってからあらためて読んでみて、女子高校生の生活の中で、持っているストレスとか、発散の仕方とか…いろいろ考えました。
舞台となった学校は決して都会の学校ではなくて、少し離れた所にある学校で、どこか閉塞感があるというか、すごく鬱屈しているというか、そういう場所のイメージでした。
それもあって主人公たちは自分がどういう人間なのかにすごく悩んでいて、本田さんのせりふにもありましたが「死を見てみたい」という、裏返したら「死の実感が欲しい」ということをすごく考えてしまったのかなと。
――今回は実年齢より年下の役ですが、大人になられてからの制服姿はどうでした?
原作と違って、いわゆる制服という感じではなかったので、そこまで抵抗はなかったんですけど、やはり制服を着ることに対しては年々精神的なギャップを感じるようにはなりました。
もともと私はキャピキャピしている感じではなかったので、特に制服を着るというのはどんどん抵抗が増しています(笑)。
――なるほど(笑)。今回、本田さんも山本さんもほぼ同世代ですよね?
そうですね。本田さんが同い年で、山本さんは一個上なので、その辺は同じ世代としては共有しながらできたかなと思っています。
――学校のシーンで何か印象に残っているところはありますか?
私はほとんど学校でのシーンはなかったのですが、山本さんとの芝居で、痴漢冤罪(えんざい)でサラリーマンからお金をだまし取って、「はい。これ敦子(山本)の1万円」という感じで渡そうとするシーンは鮮明に覚えています。
あと、紫織は敦子と一緒に歩いているとき、敦子の脚が悪いことを知っているのに全く気にかけないので、紫織ってすごく性格が悪いなあと思いながら演じていた気がします(笑)。
4月5日より発売中
発売・販売元:ポニーキャニオン
「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」
5月13日(土)より新宿ピカデリー・ユーロスペースにて先行公開
5月27日(土)より全国ロードショー
ブルゾン3万4000円、スカート2万8000円/ともにJUN OKAMOTO
問合せ先:JUN OKAMOTO DAIKANYAMA STORE 03-6455-3466