今、なにかと“昆虫”が話題。昆虫本も売れ、バラエティ番組でも昆虫の特集が組まれたり、昆虫への思いを明かす俳優やタレントも続出している。
そんな今、注目を集めているのが、「三度の飯より虫が好き!!」と公言するイケメン昆虫ハンター・牧田習。「アウト×デラックス」「クイズ99人の壁」「それって!?実際どうなの課」などテレビ番組にも多数出演し注目を浴び、今年1月にはNHKプロデューサーの目に留まり「ダーウィンが来た!」にも出演を果たした。
幼少期から昆虫が好きすぎて昆虫採集に明け暮れ、ついには昆虫のために地元・兵庫から北海道大学へ進学。その後、東京大学大学院(農学生命科学研究科)に進み、現在は大英博物館やオックスフォード大学など海外の研究者と協同で昆虫研究を行い、新種を発表し続ける牧田習。
そんな彼が虫たちの知られざる生態を面白おかしく解説する本連載。第4回は、子どもたちにも大人気の昆虫、オオカマキリの生態に迫る。
オオカマキリのメスは真の“肉食系”!
昆虫の中にはカラコンのように目の色を変えることができる種類がいます。昆虫がカラコンつけるってどういうこと? と思った方もいるのではないでしょうか。では、例として、子どもたちにも大人気で最も身近なカマキリであるオオカマキリを観察していきましょう!
昼間、オオカマキリは緑色の目をしています。この姿は皆さんもよく目にするのでは? 明るい時間のオオカマキリは獲物のバッタやコオロギ、時には大きな体を使ってネズミなどの動物までを捕まえて、黙々と1人でガツガツ食べます。まるでドラマ『孤独のグルメ』の井之頭五郎さんが食事している姿を見てるような気分になってきます。さらに、オオカマキリは交尾の後に、メスがオスを食べてしまうこともあるんです‼ まさしく肉食系女子ですね(笑)。
さて本題に戻り、日が暮れて真っ暗になると……。なんと! オオカマキリの目が大きく真っ黒でつぶらな瞳になりましたよ! これは、周りに合わせて目の色を変え、暗い場所でも見やすいようにしているからなんです。
オオカマキリの目の中にある「偽瞳孔」という部分が開いてたくさん光を集め、目が黒色になるからです。目が黒くなると、よく見えるようになり夜でも獲物を捕まえることができちゃうんで、大助かりです! そして、夜が明けて、また明るくなると「偽瞳孔」の部分が閉じて緑色の瞳に戻ります。
つまり、オオカマキリは時間によって目を使い分けられるんです! お昼ご飯だけじゃなく、夜ご飯も問題なく食べられちゃいますね!食事のために目の色まで変えてしまうオオカマキリ……おそるべし‼