山里亮太「結婚は本当にいろいろ変わりました」
――山里さんご自身の“逆転人生”はありますか?
僕の人生で大きな出来事といえば結婚したことです。ちょうどこの「逆転人生」の第1回の放送が始まる直前に結婚を発表させていただいて、コメントで触れさせていただいた記憶があります。
結婚につながるのが相方のしずちゃんとの出会いなので、逆転の種をまいたのはコンビ結成の時かもしれませんね(笑)。
結婚は本当にいろいろ変わりました。考え方や、違う選択肢を見つけてくれる、新しい目線をくれる人がそばにいることで、こんなにも新しいことが増えるんだと感じました。僕の人生の中で“逆転”となった一番の出来事です。
――結婚を機に、芸人としてのお仕事も変わった…ということはありますか?
そうですね、結婚する前は“じゃない方芸人”と呼ばれたり、「気持ち悪い」とか、嫌われているという世間のイメージを武器に仕事をしていたのですが、結婚後は、これまでとは違ったお仕事もいただけるようになった印象です。
ですが、やはり仕事での大きな“逆転”は「スッキリ」(毎週月~金朝8:00-10:25、日本テレビ系)の“天の声の見守り”をするようになってからかもしれません。
「密室謎解きバラエティー 脱出ゲームDERO!」(2010年、日本テレビ系)という番組で、紙袋をかぶった“管理人”という役割をいただき、その際にスタッフの方に声だけで戦う方法を教えていただきました。
そのスタッフの方が「スッキリ」を担当されるときに、“天の声の見守り”ということで出演させていただくことになりました。当時MCをされていたテリー伊藤さんが「君っておもしろい人だったんだ、知らなかった」と言ってくださったのが印象に残っていて。そのテリーさんの言葉って、世間の声だと思うんですね。なので、僕を知ってくださる人が増えたのは「スッキリ」がきっかけだったのかなと思います。
そして、僕は恵まれたことに、加藤浩次という天才が番組にいてくれて、何を言っても加藤さんが助けてくれ、僕のことをおもしろくしてくれて(笑)。月~木曜まで10年間ずっと加藤浩次という一級のプレイヤーにずっと組手をして、鍛えてもらっているイメージで、そこから力がついていろいろな番組に出演できるようになったのかなと思います。
――テリーさんや加藤さんとの出会いが、山里さんの芸人としての“逆転”につながったということですね。他にもそのような先輩や身近な人はいらっしゃいますか?
たくさんの方が思い浮かぶのですが、千鳥の大悟さんは僕がどん底の時に支えてくださいました。
大きい賞レースで、最下位に近い順位になったり、失敗ばかりに目を向け、最悪の想定ばかりして、逃げ出しそうになったときに、大悟さんが芸人を辞めようとしていた僕を止めてくれました。
あとは、初代のマネージャーさんも、僕が腐りそうだったときに、何十年も先のことまで考えて、「今踏ん張ればこの先大成功しているから!」と励ましてくださいました。その当時、何の根拠もなかったと思うのですが(笑)。
でも、その時に失敗に対して“対峙する”というよりは、“寄り添う”というイメージを持つことが大切なんだと思いました。