「うまくいったら嫌だな」と思うようにして、マイナスな言葉を口に出します
――そんなプレッシャーに負けないためにやっていることは?
考え過ぎないことと……あとは、「うまくいったら嫌だな」と思うようにして、マイナスな言葉を口に出します。
――余計に追い込まれませんか!?
頭で考えてしまうと、一度うまくいったことを同じようになぞろうとしてしまうんです。でも、その場ごとのシチュエーションや、舞台では毎回違う息遣いがある。だから、「うまくいったらイヤだなぁ」「セリフを噛むの楽しみだなぁ」とか、逆のことを言って邪心を取り除くようにしているんです。
“うまくいかなくても大丈夫だから”とか“気持ちで動ければいいんだよ”という意味で、自分をリラックスさせたり、プレッシャーをどこかに置くための儀式みたいな感じですね。
――お話を伺って、すごく自己コントロールの上手な方だなと思いました。今回は岡田将生さんとは初共演になりますが、どのような印象を受けましたか?
まだ本読みに入ったばかりなのですが、岡田さんは……岡田さんでした(笑)。
初共演になりますが、同世代で舞台を精力的にやっていらっしゃる方なので、以前から勝手に同士みたいな感覚はありました。実際にお会いしても、初めて本読みをした時から、完全にセリフが入っていて、もう(岡田が演じる)トムが見えていらっしゃったので、舞台に真摯に向き合っている方だという印象です。
台本も(読み込んだせいで)ふにゃふにゃで2倍の厚さになっていました(笑)。その努力があってのプロフェッショナルなんだと感じましたね。
――倉科さんご自身の中のローラは、今何パーセントですか?
私自身は昨日の本読みで“ローラがスタートしたな”という感じなので、パーセンテージでいうと今は15〜20%です。これから、チームのみなさんと素敵なお芝居をお届け出来るように頑張っていきたいと思います。
取材・文=原千夏
東宝