――尾野ちゃんを演じる際に気をつけていた点などありましたか?
尾野ちゃんという人物は監督さん、脚本の福原(充則)さん、視聴者の皆さんが盛り上がって育てていただいた感じで。私自身、台本をもらう度にエスカレートしていく尾野ちゃんの行動が楽しみでもあり、これを私ができるのか…やるしかない!という思いで毎回演じていました(笑)。なので、自然と尾野ちゃんになっていったという感じですね。
それにしても尾野ちゃんの行動は本当に予想がつかなかった。初めは、何かいろんなプレゼントをして驚かす人なんだろうくらいな感覚だったのですが、どんどん行動がキテレツになっていって(笑)。まさか毒霧を吐くなんて…。本当にいい経験をさせていただいた作品です。
――尾野ちゃんのキャラクターに虜になった人も多いですが、周りの反響はいかがでしたか?
すごくありました! 尾野ちゃんをやっている奈緒と私自身を認識してくださった方が一番多かったんじゃないかな。今でも初めての現場に行くと、尾野ちゃんの話が出て「見ていました」と言ってくださる方も多いです。そういう役と巡り会えたのは本当に奇跡だと思います。
――ドラマから映画版の撮影まで1年ほど空いていたと思いますが、すぐに尾野ちゃんに戻れましたか?
一応、ドラマを見返して臨んだのですが、どうやって演じていたのか本当に分からず、最初はちょっと不安でした。でも田中圭さんと一緒のシーンで尾野ちゃんの感覚がすぐに戻ってきましたね。「あっこうだった!」みたいな、なんか居場所が見つかった感じ。そこからはもう安心して臨めました。
あと、住民会のような皆さんが集まるシーンも引き戻してもらうきっかけになったかも。やはり人といるときの尾野ちゃんで、なんか蘇るものがありました。ただ、今回はドラマではあまり絡みがなかった方とも結構お話しをする機会があって…。最初は尾野ちゃんなんだけどかなり新鮮な気持ちでした。この人といるときはこんな感じなのか…みたいな。見ている方も新鮮に感じると思います。
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