吉沢亮が主演を務める大河ドラマ「青天を衝け」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)。12月19日に放送された第40回「栄一、海を越えて」では、栄一(吉沢)とかつての主君・徳川慶喜(草なぎ剛)の最後の対話が大きな感動を呼んだ。(以下、ネタバレがあります)
同作は、“日本資本主義の父”と称され新一万円札の顔としても注目される実業家・渋沢栄一が主人公。栄一と江戸幕府最後の将軍・徳川慶喜とのかかわりを軸に、近代日本の歩みを描く。第40回では、栄一が日米関係改善のためアメリカで民間外交に奔走する様子や、大詰めを迎えた慶喜の伝記編さんの様子などが描かれた。
鳥羽伏見の戦い後、兵を残したまま江戸に戻ったことで長い年月、誹(そし)りを受け続けてきた慶喜。栄一との最後の対話シーンでは、「私はあの頃からずっと、いつ死ぬべきだったのだろうと自分に問うてきた」と振り返り、「いつ死んでおれば、徳川最後の将軍の名を汚さずに済んだのかと、ずっと考えてきた。しかし、ようやく今思うよ。生きていてよかった。話をすることができてよかった。楽しかったなぁ」と微笑んだ。
そして、「よく、生きてくださいました」と頭を下げた栄一に、慶喜は「そなたもな。感謝しておるぞ。尽未来際ともにいてくれて、感謝しておる」と告げた。
慶喜は空を見上げ、父・斉昭(竹中直人)の口ぐせだった「快なり、快なり、快なりじゃ!」を笑顔で叫んだ。その姿を嬉しそうに見守る栄一の目からは一筋の涙が…。そして、慶喜が77歳の天寿を全うしたことが、ナレーションで伝えられた。