自分自身の“見せ方”や“見られ方”の難しさを痛感した1年
――話題を呼んだ写真集「すみにおけない」(集英社)は“ファースト&ラスト”だと決められていたそうですが、どんな思いで挑戦されたのですか?
ファンの方や家族、友達が見て、喜んでくれるような写真集がいいなとは思いましたが、一番は、ファンの方に“会いたい”とか“感謝を伝えたい”という思いですね。むしろ、そういう機会を持ちたくて、発売イベントをするための写真集と言ってもいいかもしれません。7、8割はそういう気持ちで、残りは、記念として出しておきたいな、っていう。今の自分の写真を作品として残せるってなかなかない機会ですし、本当にありがたいお話だったので、ぜひやらせていただきたいなと思いました。
――ご自身もいろんな写真集を持っていて、読者としての目線も撮影に反映させたそうですね。
そうですね。それで体重を少し、増やして臨みました。撮影にあたって、どうしたらいい絵が撮れるんだろうって思いながら、家の鏡の前で「こうかな、こうかな」ってポーズとか表情を結構、試しました(笑)。現場でも、鏡があったので、「ちょっと待ってくださいね。こうかな? じゃあ、これでいきます」と確認しながら。やっぱり自分ではできていると思っても、写真で見ると違うものですよね。
――そうして“自分を見せる・伝える”という機会は、フリーになってとても増えたのでは?
増えましたね。自分の見せ方・見られ方って、本当に難しいなと、この1年で痛感しました。局アナ時代は、情報を伝える仕事なので、どんな風に見られようとあまり気にしていなかったので。例えば、私が言ったこと・やったことが、自分の意図と違うように伝わってしまったり、私はそういうつもりはまったくなく、自然にしていたのに、オンエアで自分のことを見たときに、“何だかイヤな表情をしているなぁ”って思ったり…。自覚しているものでは、何かをすぐに目で追ってしまう癖があって。モニターの画面が切り替わることに対して毎回反応しちゃうし、カンペが出されると、別の人のためのカンペでも見ちゃうんです。たぶん局アナの時代の癖なのか、条件反射で見てしまって。“気をつけなきゃ!”と思うことはまだまだたくさんあります。
――SNSでの発信もとても積極的に行っていますが、局アナからフリーに立場が変わったことで、発信する意識や、ファンの方との交流の仕方も変わりましたか?
変わりましたね。写真集のイベントをやらせてもらったんですけど、そこで初めてファンの方とご一緒して。今でも、「あの人、元気かなぁ…」なんて思い出すんです。すごくいい経験になりましたし、自分を応援してくれている人が本当にいるんだ、っていう実感がすごく湧いて、モチベーションにつながりました。
――テレビの向こうの視聴者ではなく、初めてちゃんと個人とつながった感覚が。
ありました。落ち込んだときには、“この方たちが応援してくれてるから大丈夫”と思うようになりましたし、本当に支えてもらっているなという気持ちは強いですね。あとは、SNSのコメントを拝見すると、本当にいろんな方に反応をいただいて。プラスになるときもたくさんありますし、もっと頑張らないとなって気が引き締まるときもあって。局アナ時代よりもそういうところに目を向ける機会は増えたように思います。今は何と言いますか…自分自身が“商品”みたいなものですよね。不思議な感じがするなと思いながら、でも応援してくださる方がいる以上、喜んでもらいたいなと思うので、期待に応えられるように何事も1つ1つ頑張っていきたいですね。
https://www.instagram.com/sumi__reina/
鷲見玲奈 公式twitter
https://twitter.com/sumi_reina/
セント・フォース
公式サイト: https://www.centforce.com/
↓WEBザテレビジョン特設サイトはこちら↓
週刊プレイボーイ
発売日: 2021/08/04
週刊プレイボーイ
発売日: 2021/12/20