お笑い芸人のエハラマサヒロが、昨年2021年に「エハラんち 芸人7人大家族 ドタバタ奮闘記」(集英社)を出版した。同作は、妻と妻と5人の子どもとの日常について、エハラ自身が描いたコミックエッセイだ。子ども5人との生活での印象深い出来事として、コミックエッセイ内でも取り上げている、「生後2か月の次男が深夜に41度の熱を出した際、三姉妹も全員起きて面倒を見たりと連携して乗り切った」エピソードを挙げ、「1人だったら本当に精神的にもキツかったと思う」と振り返った。
コミックエッセイの書籍化は「すごく良い経験」印象深い“長女が仇を取りに行く”回
――本作は、集英社のWebメディア「よみタイ」で連載していたものが元となっています。改めてコミックエッセイのオファーを受けた時の感想をお聞かせください。
やったことがないことだったので、大変だし不安の方が大きかったのですが、自分の成長も含めてやろうと思いました。イラストは得意という訳ではないですが、友達や先生の似顔絵を描くのは好きでしたね。
――今回、書籍化されると聞いた時の率直な感想をお聞かせください。
まさか書籍化されると思っていなかったので素直にうれしいです。芸人は自分が作ったものが形になることがあまりないので、自分の履歴としてもすごく良い経験をさせていただき、色々な方々に感謝しています。
――コミックエッセイ執筆にあたり、苦労したエピソードをお教えください。
単純に絵の表現力がないので、色々な角度から人を描いたり、家具やお店を描くのが苦労しましたね。あとは16コマで1話完結させる構成、そして連載時は8コマの2ページ連載だったので、8コマ読んだときに次のページに行ってもらえるかを考えるのが色々と大変でした。
――コミックエッセイに関して、ご自身の中で、特に印象深い回を挙げるとしたら何になりますか。
長女みうちゃんが、上級生に泣かされた三女おとはちゃんの仇を取りに行くお話があるんですが、スポーツで勝ちに行くってところがちょっと面白いしホッコリしました。
家族で乗り切った“生後2か月の次男の発熱”…「1人だったら本当に精神的にもキツかった」
――お子様5人との暮らしで、思い出深いエピソードをお聞かせください。
それぞれに細かいエピソードはたくさんあるんですが、生後2か月の次男が深夜に41度の熱を出して苦しんだ時があり、コロナの影響もあってどこの病院も受け入れてくれなかったんです。その時、深夜3時にもかかわらず三姉妹も全員起きて面倒を見てくれたり、みんなで手分けしながら何とか病院が見つかり乗り切った時に、1人だったら本当に精神的にもキツかっただろうなと思いましたね。
――YouTube「エハラ家チャンネル」も30万登録者数を超える人気となっています。この反響についてどう捉えていますか。
みんな自分の生活や考え方が正解かどうかわからないんですよね。だから周りの人の普通の日常に興味があって、自分との類似に安心する人、自分との違いに驚愕する人、参考にする人、反面教師にする人、憧れる人、否定する人、いろんな楽しみ方があると思うんです。でもどこかの誰かの「楽しい」になっていたらうれしいと思います。この間、三女のおとはちゃんが迷子になりかけたときに、知っていただいてた方にお声がけ頂いて助けてもらったことがあり、こんなこともあるんだなと思いました。
――最後に、著書の読みどころをお聞かせください。
軽く笑ってホッコリできるようなエハラ家の普通の日常を描いたので、なんとなく読み出したらいつの間にか終わってたような読みやすいマンガだと思います。大家族の大変さや楽しさが伝わってくれるとうれしいと思います!