フジテレビ系で放送中の「今夜はナゾトレ」(毎週火曜 夜7:00)にナゾクリエイターとして出演中の東京大学謎解き制作集団AnotherVisionの松丸亮吾(21)。彼らが繰り出す問題は、くりぃむしちゅー有田、タカアンドトシ、柳原可奈子らパネラーを毎回唸らせているクオリティーの高い謎解きばかりだ。今回は、視聴者からイケメン東大生としても注目されている松丸にインタビューを敢行。まさしく謎に包まれた彼の本音や同番組の取り組みについて話を聞いた。
代表は常に面白いものを作る存在じゃないといけない
ーーAnotherVisionに入ったきっかけは?
高校生の時にやっていた「潜在知力120% クイズ ソモサン⇔セッパ!」(フジテレビ系)が大好きで、この番組が僕の謎解き人生のルーツになっています。その番組に出ていた問題を友だちと出し合っているうちに、自分たちで問題を作る文化ができて、専用のLINEグループを作って出し合ったりしていましたね。大学に入ったら謎解きのサークルがあるかもなって思って探していたら、AnotherVisionの活動を見かけて「俺は面白い問題作れるしちょっと覗いてみるか」って若干上から目線で新歓に行きました(笑)。でも、そこでめちゃくちゃ面白い謎解きに遭遇したんです。それで一気に目が覚めましたね。まだまだ上がいるし、もっと勉強しなきゃって思いました。
ーー代表にはどのような経緯でなったのですか?
創設者である前代表に指名されました。新歓の時に僕が「何百問も謎解きしてきました」って俺できるぜアピールしたのが効いたのか、まだサークルに入って1ヶ月しか経ってない頃にイベントで出題する問題を作らされたり、半年した頃には1つのイベントを任されたり……そういうのをこなしていく内にいつのまにか代表になっていたような感覚です。でも、かなり成長できましたし、今となっては本当にありがたい無茶振りでした(笑)。
ーー代表として気をつけていたことは?
常に面白いものを作る存在じゃないといけないと思っていました。謎解きって面白ければ勝ちで面白くなければ負けなんですよ。そういう勝負の世界でもあって…そうなった時に、代表は「ずっと面白いものを作っている」っていう尊敬の対象であり続けないと団体はうまく回らないなって考えたんです。ただ、威風堂々とすれば良いわけではなく、常にフレンドリーでいようとは心がけていましたね。僕、団体の中ではいじられたりしますし、(笑)。でも、それが一番良かったなって思っていて…たとえば「こうした方が面白いよね」って僕が言った時に反対させないような態度を取るリーダーじゃダメなんですよね。だから僕は常にメンバーへ「面白い、面白くない、分かった、分かってないを明確に言える人間になろう」と伝えていました。
人の公演を見て自分の感覚をブラッシュアップしています
ーー今でもプレイヤーとして謎解きイベントに行くこともあるのですか?
よく遊びに行っていますよ。プレイヤーとして体験することで「ここが優しくないな」とか、「これができたらもっと面白いのに」とか気づくことが多くて…。たとえば、難しいパズルが出題されて、そのパズルを解くのに30分かかるのは単なる作業じゃないですか。それは、ひらめきではない。自分の公演では、そんな難しいパズルじゃなくて、ひらめき1つあれば解けるちょっと変わったパズルを入れようとか、人の公演を見て自分の感覚をブラッシュアップしています。お客さんの視点になることで吸収することが沢山あるんですよ。
ーー謎解きをする方と出題する方どちらが好きですか?
うーん難しいですね。というのも、作る側って、人に「面白い」って言ってもらうことを目的に作っているんですね。ある種、承認欲求が満たされるわけです。逆に問題を解く側って、人の作った問題を解く感動があるじゃないですか。だから楽しむ方向性が違うんですよね。でも、どちらかと言えば出題する側ですかね。