奥平大兼、ベルリン国際映画祭で英語あいさつ「この作品に参加できて光栄です」<マイスモールランド>
「知らなくても<居ない>ことにしないで」
今年はコロナ対策のため約50%の観客で実施されたワールドプレミアだが、ドイツは難民への問題意識が高いこともあり、「マイスモールランド」のチケットは販売開始後すぐに完売。注目度の高さを証明した。
上映後、熱い拍手とともに迎えられた川和田監督。「どういった想いを持ってこの作品を作ったのか」という質問が投げられると、「ドキュメンタリーも作られ、日本に住むクルド人に対する理解は少しずつ広まっていると思うのですが、実際、日本では難民としてほとんどの状況で認められない。でも日本を頼って逃れて来た人たちがいる。そういう人たちのことを、ほとんどの人が知らない。知らなくても<居ない>ことにしないでほしい。そういう気持ちを持って、この映画を作っていました。そしてフィクションとして描いたからこそ、いろんなルーツを持つ人にも、自分の物語として見てもらえる映画になったのではないかと思います」と想いを語った。
日本から「ドライブ・マイ・カー」の濱口竜介監督が審査員として参加することでも大きな話題を呼んでいる今回のベルリン映画祭。ドイツ・ベルリンで現地時間2月20日まで開催され、ジェネレーション部門からもグランプリ作品が選ばれる。映画「マイスモールランド」はその後、5月6日から全国公開。