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<葉山翔太がマンガ家デビュー?前編>縦読みマンガ“webtoon”制作にチャレンジ「縦読みはドキドキやキュンを不意打ちで狙える」

2022/03/12 18:00

LINEマンガ編集長が語る、webtoonの魅力

──では、ここからは葉山さんに今回挑戦していただくwebtoonについてのお話へ移ります。LINEマンガ第1編集部の伊勢編集長にレクチャーしていただきます。

伊勢編集長:よろしくお願いします。

葉山:よろしくお願いします。

伊勢編集長:webtoonは世界でも人気のwebマンガフォーマットです。スマートフォンの普及と共に日本でも読まれるようになり、日本の作家さんにも、もっと活躍してもらいたいなと思っているところです。葉山さんはwebtoonを読まれたことはありますか?

葉山:LINEマンガはよく読むのですが、どれがwebtoonだったんだろう……「ラッパーに噛まれたらラッパーになる漫画」はwebtoonでは……ないですよね?

伊勢編集長:それは従来のマンガスタイルの作品ですね。でも私が編集を担当していた作品です。読んでくださっていたんですか?うれしい!

葉山:1話から全部読んでました!「キャラクターの癖が強いな」と思いながら(笑)。

伊勢編集長:あはは(笑)。ありがとうございます!では最初に、webtoonと、日本で親しまれてきた“横開きのページマンガ”の違いから説明させてください。一番大きいのは、横マンガは1ページに複数のコマが配置されているのに対して、webtoonは縦にスクロールして読み進めていくため、コマの順番を自分で追う必要がなく、絵や文字の表示も大きいというところです。最近はスマホでマンガを読む方が多いので、そういった方にとって手軽で読みやすいのがwebtoonの特徴です。

葉山:確かにそういう意味では縦型は読みやすいですね。

伊勢編集長:ページという概念がないので、コマを増やすこともカットすることも比較的やりやすく、描き手としても挑戦しやすいのもポイントです。横マンガはコマの大きさや数で作家さんが読み手のリズムをコントロールしていますが、webtoonは縦に並べたコマ間の余白の幅でコントロールしているんです。葉山さんも、そんなイメージで描いていただけると進めやすいと思います。

葉山:わかりました。

縦読みはドキドキやキュンを不意打ちで狙える

伊勢編集長:webtoonはwebマンガなので、印刷の制限がなく、すべてをカラーで見せることができるというのも特徴です。……が、葉山さんは先ほど色塗りが苦手とおっしゃっていましたよね。

葉山:そうなんです。webtoonをモノクロで描かれている方はいらっしゃるんですか?

伊勢編集長:いらっしゃいますよ。劇画っぽいタッチで描く方とか……(と作品を探す)。

葉山:わぁ、すごい!……あれ?これ、「ムラサキ」ですか?

伊勢編集長:そうです!読んでくださっているんですか?こちらも私が担当している作品です。

葉山:えー!「ムラサキ」の先生の絵、半端ないですよね!

伊勢編集長:ありがとうございます!「ムラサキ」のお話もぜひしたいのですが……横マンガなので、webtoonのモノクロ事例としてこちらを紹介させてください!Netflixシリーズとして実写化もした「地獄」という作品です。モノクロが物語の雰囲気に合っていて、より魅力的なんです。色の使い方をはじめ表現方法は本当に多種多様で、例えば、「この好きは止められない」という作品はフルデジタル制作ですが、アナログの手描きのような優しい柔らかさを作家さんが大事にして描かれています。カラーはwebtoonの魅力ではありますが、だからといって「全部をカラーで塗らなくちゃいけない」と思わなくて大丈夫です。皆さん自由にやられていますので、葉山さんもできる範囲で挑戦してみてください。

葉山:ちょっと安心しました。

伊勢編集長:あとは横マンガだと、写植の表現も素晴らしくて、フォントや大きさを変えて、モノクロの中で感情が伝わるように様々な工夫が凝らされています。一方、webtoonはフォントの種類も文字の大きさもあまり変更せず、「ここぞ」というところだけ変える程度が良いと言われています。これは読むときのストレスを減らす目的です。ただ、海外の作品は台詞が左から右の横書きなので、webtoonで右から左の縦書きで台詞を入れるのは、横マンガの名残がある日本ならではですね。

──縦読みならではの表現などはあるのでしょうか?

伊勢編集長:スクロールを利用した長いコマの演出や、カラーによって奥行きの表現ができることなどがよく言われますね。ほかにも、「女神降臨」「再婚承認を要求します」などの作品では、キャラクターの登場シーンでより気合いの入った作画が出てくると、「◯◯くんのBlu-ray画質キターーー!!」というようなコメントで読者さんが盛り上がっていることがあって。カラーやコマの大きさが情報量を増やしていて、作家さんの熱量が読者さんにも伝わるようです。あとは決めのコマに行くまでの間に、余白を入れたり吹き出しだけにしたりすることで、期待感や焦燥感を高めることができるというのもありますね。

葉山:僕は「奇々怪々」というホラーマンガを読んだときに、どこで怖いシーンが来るのかわからないという恐怖を感じたのが印象的でした。普通のマンガだと全体のページ数やコマ割りから「次のページをめくったら来るかな」みたいに予測できるけど、縦読みだとそれがないので、それこそ余白やセリフに煽られている感覚で。だからドキドキやキュンを不意打ちで狙えるのかなと。

伊勢編集長:的確な意見ですね。さすがです!

描きたいシーンから広げていくのがいい

葉山:1話のボリュームは決まっているんですか?

伊勢編集長:作品や作家さんによって異なりますが、基本は60〜70コマ程度です。ただ最近は100近くまで増えてきていますね。中には120くらい、実質2話分くらい描かれている方もいらっしゃいます。描きたいことが入りきらず、作家さんもどんどん描き進められるみたいで。

葉山:確かに意欲が湧きますよね。でもそこで2話に分けたら1週分、楽できるのに(笑)。

伊勢編集長:葉山さんはいつもどのような形でイラストを描き始めるんですか?

葉山:うーん……誰かのお誕生日に自分のイメージでその人を描いたり、完全にオリジナルのキャラクターを思いつきで描いたり。バラバラなんですよ、僕。絵柄も違うし、使うペンもその時々で違うし、色塗りにしても、レイヤーを分けるときもあれば、分けずに上から塗るだけのときもあって。

伊勢編集長:マンガ家さんでも、物語のストーリー先行の方や、「こういう場面を描きたい」という絵のイメージから描き始める方などさまざまです。そういう点で言うと、葉山さんは描きたい絵から広げていくのがいいのかもしれないですね。

葉山:なるほど。僕は顔とか表情とか、「この顔を描きたい」と描き始めることが多くて。

伊勢編集長:そうしたら、描きたい表情や顔を決めて、そのコマの前後にどんなことがあったのかを考えていくのがいいかもしれません。それをつなげるとマンガになっていきます。

下に続きます

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「揺れ動く心…三角関係恋愛マンガ特集」
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「webtoon作品が盛りだくさん!Netflix配信作品特集」
https://manga.line.me/periodic/tag_item_list?tag_id=1015893

葉山翔太

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