SKE48斉藤真木子、舞台稽古に苦戦する中で得た気付きを語る「ちょっと違うフィールドなんだなっていうのは痛感しました」
「本当にセリフを覚えるのに大苦戦しました(苦笑)」
――初日まであと1週間というところでインタビューさせていただいてますが、稽古をやっていて今の手応えはいかがでしょうか。
SKE48の活動の中でも舞台は何回か経験してるんですけど、今までは殺陣や歌があるミュージカルっぽい作品だったり、本筋の間にショートコントが入るコント劇だったり、何かちょっと一癖ある作品が多かったんです。
ストレートにお芝居だけをする舞台は今回が初めてだったので、すごく長いセリフとか2~3ページにわたる掛け合いとかが多くて、本当にセリフを覚えるのに大苦戦しました(苦笑)。踊りとか歌は「明日ライブがある」って言われても全然覚えられるのに、何でこんなにセリフは覚えられないんだろうって思いましたね。
稽古初日の段階でセリフをほぼ覚えてきている方ばかりで、できない私のために時間が取られるということも多かったので、申し訳ないなと思いながらずっとやっていました。
――1つ壁を越えたかなと思ったのはどんな時でしたか?
乗り越えられているかは分からないんですけど、セリフが覚えられたことですね。当たり前のことなんだろうけど、全然できなくて。
ホテルに帰って、セリフを覚えてから寝て、朝起きて稽古行く前にまた覚えて。そうやっていたんですけど、ホテルだとずっと1人なので、実際に誰かとセリフを掛け合ってみるとうまく言えなかったりして。
あんなに練習して見ずに言えたのに、稽古で誰かと掛け合うってなると全然言えなくなってしまって。本当にキツかったけど、共演者の方々が助けてくださったり、一緒に練習してくださったりして、うまく自分の気持ちをセリフに乗せられるようになったのは、ようやくここ1週間くらいですね。
全体の流れが理解できたのもそれくらいです。セリフは覚えたんだけど、どういう気持ちでこのセリフを言ってるとか、どういうことがあったからこのセリフを言うとか、演出の方に「何で?」って聞かれたときに答えられなくて苦戦しました。
あとは再現性というか、同じ感情でもう1回演技するということができなくて、これにもすごく苦戦しました。「今の良かったよ」って言っていただいても何が良かったのか分からなくて。表現の仕方の1つとして、すごく勉強になってるって感じる反面、(歌やダンスとは)ちょっと違うフィールドなんだなっていうのは痛感しました。
(新型コロナウイルス感染対策として)マネジャーさんには稽古場の出入りを控えてもらっているので、いきなり違う戦場に1人で放り込まれた感じがして。結構毎日ダメージ受けてましたね(苦笑)。
――キャストにはAKB48の佐々木優佳里さんと、AKB48卒業生の中野郁海さんもいらっしゃいますよね。
AKB48グループの後輩に当たる子たちだけど、自分のことで精いっぱいで、姉妹グループのメンバーだと意識する余裕もなかったです。
「今の仕事が天職なんだなっていうことを痛感してます」
――苦戦しているという一方で、斉藤さんの公式プロフィールの“将来の夢”には“女優”と書いてありますが…。
あ、変えた方がいいのかなって考えてます(笑)。もちろん素晴らしいお仕事だとは思いますけど、それ以上に歌って踊る方が自分には合ってるな、今の仕事が天職なんだなっていうことを痛感してますね。
演技は自分の表現の1つとして増やしたい武器だったし、今まで知らなかった感情表現とか自分の新しい引き出しを開けてもらってるなって感覚はあるんですけど、すごく難しいなとも思ったし、1カ月東京にいて、SKE48が“そこにいない”って感じがちょっと寂しくもあるんですよね。
だから、この間オンラインイベントがあって1回名古屋に帰ったんですけど、爆発するくらいうれしくて(笑)。1日だけで、もちろんお仕事だったけど、休暇みたいに楽しかったです。
今までやってこなかった分こういう挑戦も大事だし、ファンの方もすごく楽しみにしてくれていて、名古屋から行くって言ってくださっている方もいらっしゃるので、期待を裏切らないように精いっぱい頑張りたいと思います。