お笑い芸人の厚切りジェイソンが昨年11月に出版した著書「ジェイソン流お金の増やし方」(ぴあ)が、発行部数34万部を突破するなど反響を呼んでいる。厚切りジェイソンに話を聞くと、投資をするうえでもっとも必要なこととして「長期的な考え方、計画通りやり続ける根性と精神」を挙げ、本書については「データと実例で具体的に説明している」「至ってシンプルですから誰でも簡単に真似できる」などと“読みどころ”を語った。
日本とアメリカの違い…日本は「投資はギャンブル」、アメリカは「投資でつくらないと」
――アメリカと日本における「投資」や「マネー」への考え方の違い、日本の「投資」や「マネー」についての考え方や行動でおかしいなと思う点があればお聞かせください。
お金は基本「収入、支出、投資」の3本柱で考えています。収入を高くし、支出を低くし、差額を投資するということです。
まず収入に関して、アメリカは交渉して専門性で(収入を)上げようとしますが、日本だと交渉しない人をよく見かけますね。また企業側もスキルではなく、年数で収入を考えるケースもよく見かけます。
支出は、アメリカも日本もちゃんと把握していない方が多いイメージですね。癖で使ってしまうとか、せっかく入ってきたお金なのにどこに消えているのかは分からない人が多い印象で、アメリカでも日本でもこれは見直すべきだと思っています。
投資に関しては、日本ではよく「投資はギャンブル」みたいな捉え方があるようですが、アメリカだと「老後資金は投資で作らないといけない」という考えが浸透しています。ちゃんと「分散・長期・積立」をすれば、ギャンブルではないことに気づいてほしいです。
「ジェイソン流お金の増やし方」は「自分の将来を自分でコントロールしたい方に特にお勧め」
――投資をするうえでもっとも必要なことは何だと思いますか。
長期的な考え方、計画通りやり続ける根性と精神。株価は上げ下げしますけど、上がっている時でも下がっている時でも、ずっと計画通り買い増し続けると、長い目で見たら過去に下がった20年期間はありません。どんな世界的な危機があってもです。でも、途中で焦って売却したら損するのは確定してしまいます。
――最後に、「ジェイソン流お金の増やし方」の読みどころなどをお聞かせください。
読みどころは、実際に僕が自分のお金をどう使っているのかと、なんでそういうことになったのか、データと実例で具体的に説明しているところです。しかし、至ってシンプルですから誰でも簡単に真似できます。すべての人に読んでほしいのですが、実際に将来に不安を抱えている方ならすぐ役に立つ情報がたっぷりあると思います。なので、自分の将来を自分でコントロールしたい方に特にお勧めですね。
“長期投資が命”ですから、若い人が特に得する情報なのですが、100年時代ですし、40代でも50代でもまだ遅くありません。ぜひ習慣化するため、少額でもいいので、毎月の積立投資からはじめてほしいですね。