植田雅、芝居を始めたきっかけは「新しい挑戦のつもりでやってみたら、ハマってしまいました」
ゆったり余韻に浸っていただきたいです
――間もなく公開を迎えますが、今の心境を教えてください。
どんな人に見てもらえるのか、見終わった後にどういうふうに感じていただけるのか、皆さまの感想が気になります。「こうなるんだろうな」という想像や先入観を持たずにぷらっと見に来ていただいて、クスッと笑ってゆったり余韻に浸っていただきたいです。
――この作品について最初にお話があった時にどういうイメージを持たれていましたか?
それぞれの持つ個性がかみ合わなかったり、ぶつかったりするところが面白くて、笑えるなと感じました。監督自身も個性がある方なのだろうな、とイメージしていました。
――実際に監督とお会いしてみて、どう思われましたか?
木村監督はいい意味で肩ひじの張っていない、力の抜けた方だなと思いました。私も主演らしくない主演ですし、みんなが誰かに頼るということなくチーム一丸となって作っていけました。
――植田さんが主演ですが、それぞれ他の物語も多くて、キャストも多いですもんね。
そうですね。とても居心地の良い現場でした。現場に入る前は少し緊張していたんですけど、入ってみたら心地良くて、ずっと現場にいたいなと思うほどでした。
――ゆっこという役については、どうアプローチされましたか?
私の想像していたゆっこや作品の雰囲気と、監督のイメージしているもので少しギャップを感じたんです。台本を読み合わせしていく中で、監督のことを観察して、コミュニケーションを取ってから、作品の雰囲気や、ゆっこの持つ雰囲気をつかんでいこう、と思いました。
――どの辺りに監督との差を感じたんですか?
先輩(平井亜門)への思いですね。監督から「先輩に対する好きという気持ちを抑えて」とアドバイスをもらって感じました。あまり露骨に見えないようにとか、先輩に対するリアクションがちょっと大きいとか、そういうアドバイスをもらったので、私が考えていたより抑えるように意識しました。
――なるほど。植田さんとしては、先輩へのアピールが強い、という解釈だったんですね。
はい。先輩に「好き」という気持ちを分かってもらいたいんじゃないかなと私は思っていたんですけど、読み合わせをしていく中で、恋愛ってそういう形だけじゃないんだなって。自分の引き出しにはなかったものが知れて良かったです。
(先輩は)たぶん理解できない部分が…
――客観的に見るとかなりぶっ飛んだ人に見えましたが、植田さんから見て「先輩」はどうでした?
私がもし多部ちゃん(手島実優)や、ゆっこの友達の立場だったとしたら、たぶん理解できない部分が多いんじゃないかなと思います(笑)。
――言葉を選ばずに言うと、良くも悪くもイライラしますよね(笑)。多部ちゃんに対してはどうですか?
先輩に対してはずるいなと思う部分がありつつ、だからといって先輩が悪いとか、先輩を責める気持ちにはならないんですけど、多部ちゃんに対しては、もうちょっとで悪い言葉が喉まで出かけましたが我慢していました(笑)。
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