ものまねは自分の身を守るための“武器”
松本がコロナウイルスに感染した際も再登板。今や「松本人志の代役=JP」という方程式が成立しているが、彼にとって、松本はどんな存在なのか。
「神様ですね、本当に。『JPって、松ちゃんのものまねの人だよね』と言われたくて、東京に出てきたんです。松本さんのものまねをしている人は僕以外にもいて、その人たちがテレビに出るたびに心が折れかけました。でも〝絶対大丈夫〟と、自分に言い聞かせたんです。基本的に人と争ったり波風を立てるのは嫌いですが、松本さんに関してだけは負けたくなかった。僕の方が絶対に松本さんを面白く表現できるという自信があったからこそ、折れなかったのだと思います」
代役以降、一番の変化は?
「まさに今ですよ! 『ザテレビジョン』の取材を受ける日が来るとは、思っていなかったですから。だって、買ってましたし! ドラマ相関図を見るのが好きなのもありますが、何より『ザテレビジョン』はものまね芸人のバイブルです。ここから次のレパートリーを探すんですよ。『この俳優さんができそうだな』となったら、相関図を見て『恋人役のものまねは、あの子ができるな』『犯人役はあの人ができるな』とコラボを考えます。日本中のものまね芸人を助けている雑誌なんですよ(笑)」
幼少期はイジメられっ子だったというJP。そんな彼を救ったのが、ものまねだった。
「イジメられたときにものまねで返したことで、イジメが〝イジり〟に変わった気がしたんです。イジりなら、おいしいと思えるじゃないですか。僕にとってものまねは武器であり、人生を生き抜くための能力です。ただ武器といっても、人を傷つけるものじゃない。自分の身を守るための武器なんです」
今後はどう〝動く〟のだろう。
「テレビにたくさん出たいです。偽善みたいに聞こえるかもですが、『ワイドナショー』に出演させてもらったら、『暗い世の中を明るくしてくれた』と喜んでくれた人が多かったんですよ。『JPがまた出るんじゃないかと、テレビを見るきっかけになった』と言ってくださった人もいました。僕もずっと感じていた〝テレビのワクワク感〟がそこにあるんだと思うと、本当にうれしかった。根本的な夢が〝ヒーローになりたい〟なので、いろんな人に楽しんでもらえる芸人になることが最終目標です。そのためにも今年は、テレビに出まくりたい。感謝を忘れずに、JP、動きます!」
プロフィール=ジェーピー=1983年7月31日生まれ、滋賀県出身。O型。2003年にものまねタレントとしてデビュー。2018年12月から、俳優が多数所属する芸能事務所・研音に所属している
取材・文=篠崎美緒
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