Awich、新時代の幕開けを感じさせる圧巻の日本武道館ワンマンライブを開催<ライブレポート>
KEIJU、Yellow Bucks、ANARCHY…豪華客演と作り上げる最高の舞台
「ヒップホップを諦めないでやってきてよかった。ヒップホップが私を助けてくれたし、私の声をみんなに届けてくれた。いろんな場所にストーリーがあるって教えてくれた。そんなヒップホップに感謝」。ヒップホップの流儀のひとつである自らの育ったエリアをボースティングする「Link Up」だ。沖縄をボースティングするAwichに、東京出身のKEIJU、東海出身のYellow Bucksが続く。「そこにもストーリーがあると知った」「要らない壁はもう、砕け散った」というリリックを体現するリアルが炸裂する。
盟友KEIJUと「Remember」を披露した後、ビジョンにAwichと鎮座DOPENESSとDOGMAの顔写真がでかでかと映し出される。「洗脳」の最強のトライアングルによるマイクリレー。「バカばっかだ全く」のシャウトにたくさんの拳が上がる。
興奮冷めやらぬフロアに向かってAwichが「武道館まだまだいける!? 私のQueendomを語る上で無視できないキングの存在があります。私が日本に帰ってきてまだ誰にも知られてない頃、彼は私に言ってくれました。『やっちまいな!』」。ANARCHYと2人お立ち台に立って、それぞれの闘志と決意をマシンガンのようなラップでかまし合う。最後のAwichの「やっちまいな!」のシャウトに大きな拍手が送られる。
ANARCHYが感慨深げに「俺はこんな日が来ることが最初から分かってた。俺は『やっちまいな』って言ったらしいけど、俺の一言目を彼女は忘れてる。(Awichは)『ヤバ過ぎる!』って思ったんだよ。『お前誰?』」。もちろんAwichの名を知らしめた代表曲のひとつである「WHORU?」だ。畳みかけるようなセットリストに、右肩上がりに盛り上がる武道館。
JP THE WAVYとYZERRとゴリゴリの掛け合いを展開した「GILA GILA」のパフォーマンスを終え、YZERRが「GILA GILA」の名フレーズにかけて「この会場見て思ったけど、姉さんならもっとイケる!」と言い放ち、Awichが照れくさそうな笑顔を浮かべる。