茅島「日田市に住む方々のあたたかさを感じました」
――大分・日田市で2週間ほど撮影をされて感じた魅力はありますか?
加藤:“日田下っ駄―ず”が劇中で「水の郷・木の郷」と言っているように、本当に人々が水や木と共生している地域だと思います。川沿いでの撮影が多かったり、街から少し山の方へ向かうと一面、杉の木で囲まれていて、自然豊かでいいなと感じました。僕個人としては、日田の時間軸がとても好きです。まだ人の出入りが多そうな時間帯に外に出ても街がとても穏やかで。日田の空気が心地よく、自分の心を落ち着かせてくれる場所を見つけたなという感覚を抱きました。
茅島:撮影を通して、日田市に住む方々のあたたかさを感じました。寒い中、薄着での撮影のシーンで、日田の皆さんが木の板で風よけをしてくださったり、外で撮影をしていると「応援しています」「楽しみにしています」という声をたくさんいただいて本当に温かくて優しい、すてきな場所だなと感じました。
加藤:皆さまの温かさはうれしかったです。ロケで伺う先々で本当に親切にしていただきました。とても寒い時期の撮影だったのですが、ストーブを焚いてくださったり、温かく丁寧な声掛けをしてくださって、作中で大樹も感じているように、日田の皆さまの温かさや強さというのは人を変える力があると思います。
――現地の食べ物はいかがでしたか?
加藤:日田焼きそばが本当においしかったです。僕は作り方も教えていただいたくらいハマりました。ラードという豚の油で揚げ焼きにするのですが、焼うどんでも皿うどんでもない、絶妙な食感でとてもおいしかったです。財前直見さん演じる絵里が焼きそば屋の店主という役柄なので、焼きそばを食べるシーンが多く、カットがかかってもずっと食べ続けていました(笑)。
茅島:そのシーンは私がたくさん食べるシーンだったんですけど、気づいたら清史郎さんの方が食べていました(笑)。
――茅島さんは、水害で被災した過去を持つ美咲を演じるうえで、新たに知ったことや感じたことなどはありましたか?
茅島:実際に、水害のことについては事前にお話を聞かせていただきました。日田の皆さんは、水害を何度も経験されている中、引っ越しせず、ずっと日田に住み続けていて、本当に日田のことが大好きなんだなと感じました。その日田の皆さんが持つ強さや明るさをこの作品を通して知ることができました。
加藤「気づいたら歌っています(笑)」
――今作のために制作されたオリジナルソング「いつでも おかえり」の印象はいかがですか?
加藤:すでに撮影は終えていますが、別のお仕事の休憩時間にマネジャーさんと口ずさんでしまうくらい耳に残っています。
茅島:歌詞の中にも日田の山や水、木などが含まれていて、この曲を聞くだけで日田の魅力が伝わるなと思います。最初、聞いただけでも「カランコロンカラン」というフレーズや音が耳から離れなくて、きっと皆さんも聞いていただいたら、離れなくなるんじゃないかなと思います。
加藤:「この町でいつでも『おかえり』言うよ」という歌詞があるのですが、作中でも引っ越して来たばかりの大樹に「おかえり」と“日田下っ駄―ず”の皆さんが言ってくださるんです。そこに僕は大樹としても加藤清史郎としても温かさを感じました。初めて来た場所なのにふるさとのような感覚になるくらい、人のあたたかさや自然の豊かさ、日田の魅力を全部含めた歌詞になっているな、と撮影を通じて感じることができました。