現在放送中のドラマ「卒業式に、神谷詩子がいない」(日本テレビ)と「あせとせっけん」(MBSほか)に出演中の杢代和人。等身大の高校生から社会人の役まで演じ、その振り幅の広さで視聴者を魅了している。今回のインタビューでは、出演中のドラマや音楽活動について聞かせてもらった。
真斗は、周りとの距離感を意識して演じました
――「卒業式に、神谷詩子がいない」では、ジェンダーレス男子・小林真斗という難しい役を演じています。どのように役作りされましたか?
真斗の物腰柔らかな雰囲気のお手本として、以前共演したゆうたろうさんを参考にしたりしました。ゆうたろうさんは声のトーンがとても穏やかでゆったりお話しされているので、そこが真斗っぽいなと感じ、僕もセリフをゆっくりと言うように意識していました。
――演じてみて、難しさはありましたか?
最初は、すごく難しかったです。真斗は男の子だけど、感覚や好みはどちらかというと女の子に近いんです。でも、まだその部分をはっきり自覚していないっていうのもあって、周りと親しすぎず、かといって距離を置くわけでもない、絶妙な距離感を意識して演じました。
でも、悩みってふとした時に思い出すものじゃないですか。やっぱり高校生だし、みんなで一緒にいる時は純粋に楽しいよな、とも思ったりして、最初はその切り替えが難しかったです。撮影を重ねてくうちにだんだんとそのタイミングがわかってきて、難しさもありましたが演じていてとても楽しい役でした。
――同世代が多い現場の雰囲気はいかがですか?
学校みたいな感じで、めちゃめちゃ仲が良いです。撮影中、僕と(奥平)大兼くんの撮影が先に終わって、その後に茅島みずきちゃんだけのシーンという日があったんですけど、その時に2人でヘアメイクさん&衣装さんになりきって、髪を直したり、衣装のホコリを取ったり…本気で働きました(笑)。
――一方、「あせとせっけん」では主人公である麻子(大原優乃)の弟・桂太を演じていますが、こちらの作品はいかがでしたか?
桂太に関しては、自分に近い部分がすごく多かったので、とても演じやすかったです! 僕自身も弟でお姉ちゃんっ子ですし、料理も好きですし。大原優乃ちゃんもとても優しく接してくださって、本当の姉弟のような関係になれました。シスコン感が出ていたら良いなぁと思います。
どちらの作品も良い方ばかりで、とて温かい現場だったので、肩の力を抜いてお芝居ができました。またこのクルーでできたらいいなと思います。
毎週木曜深夜0:59-1:29
Zドラマ「卒業式に、神谷詩子がいない」(日本テレビ※関東ローカル)
毎週日曜昼1:45-2:15