朝の情報番組「ZIP!」(日本テレビ系)で放送中の朝ドラマ「サヨウナラのその前に Fantastic 31 Days」は3月29日(火)放送の第21話から、いよいよラストスパート。31日(水)放送の第23話までかけて、隕石到着の日の5人の選択を描いていく。
デビュー作で新人賞4冠の奥平大兼が“火曜日の主人公”に
隕石衝突による地球最後の31日間を描いてきた同作。月曜から金曜まで曜日ごとに視点を入れ替え、5人の主がリレー形式で紡ぐ。月曜日は西岡星汰演じる“開(かい)”、火曜日は奥平大兼演じる“宙”、水曜日は南沙良演じる“未希”、木曜日は北村一輝演じる“渡会(わたらい)”、金曜日は真木よう子演じる“陽子”がそれぞれ主人公となり、約8分のストーリーを動かしていく。
最終週のトップバッター、火曜日の主演を務める奥平は2020年、映画「MOTHER マザー」で俳優デビュー。デビュー作にして名だたる映画賞の新人賞4冠を達成した注目俳優。今年も、映画「マイスモールランド」(5月6日公開)をはじめ多数の作品に出演している注目俳優。そんな奥平が、隕石衝突を前に両親が蒸発してしまった孤独な高校生・宙を演じている。
奥平大兼が表現する孤独
22日放送の第16話では、本音をさらけ出せない宙が印象的に描かれた。「誰かと付き合うってさ、相手が自分のこと好きって信じ続けなきゃダメじゃん。俺、信じ続けられる自信ない。そこらへんの回路がぶっ壊れてる気がするんだよ」と語った宙。親友の家に世話になり始めてはいたが、隕石が到着するとされる最後の日には、一人で過ごすと決めていた。
「家族だけで話したいことがあるだろう。俺は、大好きなあいつらの邪魔だけはしたくなかった」という独白に、言いようのない孤独が滲む。「MOTHER マザー」で自堕落な母親(長澤まさみ)に振り回され、それでも離れられないやるせなさを自然な表情で演じ強烈な印象を残した奥平が、淡々とした中にも人知れず孤独を抱える宙というキャラクターを好演している。