見た映画は1200本…福山翔大、目指すは先輩・小栗旬の“大きな背中”
武器は“オープンマインド”俳優として第2フェーズへ
――俳優としての最初のお仕事は何だったのですか?
福山:福岡にいるときに、映画「クローズEXPLODE」(2014年)のオーディションを受けまして、それがきっかけでトライストーンに所属することになりました。それもたまたまと言えばたまたまですし、ラッキーだったと思います。
――今までは見る方だった映画の現場に飛び込んだときの感覚は覚えていますか?
福山:緊張し過ぎて…そもそもメークをされることも初めてでしたし、「ロケバスに乗る」とか言われても「あ、これロケバスって言うんだ」とか(笑)。本当に初歩的なところから始まって、とにかく緊張してましたね。どこにいればいいのかも分からないし(笑)。「ずっと好きで見ていた世界はこういうふうに出来上がっていくのか」という高揚もありましたが、ガチガチでした。緊張は今でもしてしまいますね。
――作品が始まるごとに新しい環境に入るわけですもんね。
福山:そうですね、作品によって演じる人物も違いますし。でも最近、自分の中で「こういうことなんじゃないかな」って思っていることがあって。もちろん演じるキャラクターはそれぞれ違うんですけど、全員“福山翔大”が演じるわけで、自分が普段感じていることやそのエッセンスも“演じる”こととは切り離せないんじゃないかな、と。今までは「自分を消してその役になればベスト」だと思っていましたが、今はそう考えるようになりました。
――そう思い始めたきっかけというのは?
福山:どんな役をやっても説得力がある役者さんっていらっしゃるじゃないですか。見てくれを一切変えなくてもそのキャラクターに見えるという、その領域って何だろう?と考えていて。これからはきっと大人の役も増えて、先輩という立場にもなる中で、自分がブレブレだと受け止めるものも受け止められないだろうな、なんて。僕は主演を絶対にやりたいので、そうするとカメラが回っていないところでの人間関係やコミュニケーションの作り方まで意識していかないといけないなと思っています。
――それでは、福山さんにとっての“武器”や「これは磨いていけそうだな」と思うものは何でしょう?
福山:一つの現場を終えるときに、仲間は絶対に増やし続けたいなと思います。今後、もしかしたら一生共演しない方もいると思うんですよ。そういうこともあって、自分から壁を作らずに、ずっとオープンマインドで行きたいなと思います。それが僕が元々持っている素質なのかなと。
――人と仲良くなるのは早いタイプですか?
福山:早いと思います。僕、閉じないんですよ(笑)。出しっぱなしだから、「抑えた方がいい」「この世界でそこまで喋るのは珍しい」と言われることもあるんですけど。でも、それも自分の一つの特性なので。僕はできるだけ仲良くしたいです(笑)。それを失くすと自分らしくなくなる、捨てちゃいけないところという気がします。
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