これまでとは違ったテイストの音楽制作
荒木さんは、今までの作品とは少しテイストを変えて、また違ったエンターテイメントを作ると意気込んでいました。僕自身、これまでと違ったアプローチで音楽を作れるとワクワクしながら話を聞きました。
重厚なサウンドは影を潜め、物語の主人公たちに寄り添うような音楽を
躍動感ある音楽を少し抑えめにして、物語の主人公たちに寄り添うような音楽を目指しました。楽器のアプローチなども、本作ならではの音の使い方ができれば面白いんじゃないかと。もっとキャラクターの内面に寄り添って感情が感じられる音楽を作っていきました。
ヒビキとウタにしか聞こえない“音”、学校のチャイムから着想を得た“ハミング音”
学校のチャイムは4つの音の組み合わせでできていることに改めて気づいて、「この構成は面白いかも」と思いました。4つの音を自分なりに選んで、その組み合わせを変えることでメロディを作っていきました。
澤野が語る荒木監督へのリスペクト“圧倒的な熱量の高さ”
荒木さんはいつも冷静に淡々と作品の説明をしてくれるのですが、上がってきた絵コンテや映像を見る度に荒木さんの熱量の高さに驚かされます。荒木さんはいつも「音楽のおかげでエンターテイメントとして素晴らしい作品に仕上がっている」と仰ってくださるんですが、僕からしたら逆で「荒木さんが作ったエンターテイメントに僕の音楽が乗っかっている」という感覚なんです。荒木さんの作る作品の世界観、アプローチの仕方には毎回圧倒されて、作曲の刺激になっています。