日下部は物語に“緩急をつける”貴重な存在
――今作で演じる日下部管理官の役どころについて教えてください。
誘拐事件が起こったときの陣頭指揮を執る管理官なので、ある程度出世コースのいいところにはいます。ただ、その中でちょっと出遅れているところがあって焦りがあるので、前のめりな面もある。
玉木宏さん演じる葛城補佐のことを、ライバルとはいかなくても、部下なのに少し意識しているところもあって。警察官にもいろいろなタイプの人間がいて、警察の一枚岩じゃない部分というか、警察内部の人間模様みたいなものを表現できればと思っています。
そして、誘拐事件に対して、真正面から誠実に解決に向けて尽力するところはぶれないように意識して演じています。
――ほかに演じる上で具体的に意識している部分などありますか?
これは撮影を進めながらだんだん作っていったのですが、よく物を食べているんですよ。ガムを食べたり、あめをなめていたり。日下部は、管理官としてしっかりしていなきゃいけないのですが、そういう一面を見せることで事件の緊迫したシーンと、緩急をつけられる役割があるのかなと。
――確かにお弁当を食べる姿は印象的でした。
食べるものは毎回何が来るのかわからないんです。一生懸命真面目にせりふを入れていっても、急に「今日お弁当食べながらね」と監督から言われたり。お芝居の中でやることが増えて大変ではありますが、緊迫したシーンが多い中で、少しやわらかい雰囲気を持ったシーンが作れるという、貴重な存在なのかなとポジティブに捉えています。
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