俳優としての目標は「演技に私らしさを加えられるように」
――昨年乃木坂46を卒業して以降、ドラマや映画への出演が続いていますが、この1年のご活躍を振り返っていかがですか?
ありがたいことにいろいろな役を演じさせていただいていて。何よりも、現場で周りの方のお芝居を見られる機会がとても参考になります。間の取り方や演じ方は人それぞれ違うので、見ていてすごく面白いんです。台本を読んだときの印象と、演技を見たときの印象が違ったりして、それが人間の魅力だと思います。今回も紗絵ちゃんと涼子さんが演じられている姿を間近で見られて、勉強になりました。
――共演者の演技を見ること以外に、演技の上達のためにしていることはありますか?
初歩の初歩ですみませんという感じなのですが、いろいろな作品を観ています。というのも私はこれまで二次元ばっかり……というか、二次元しか見ていなかった人間で。乃木坂46を卒業するくらいからやっと、実写? 三次元? の作品をたくさん見るようになりました。
――“三次元”の作品も面白いですか?
面白いです! まだ私は全然できていないですが、細かい表情まで表現されていて……俳優さんってすごいなと改めて思いました。今までは「二次元になりたい!」と思っていましたけど、三次元の自分も好きになれそうです。
――さまざまな作品を観る中で、特に印象に残った俳優さんはいらっしゃいますか?
長澤まさみさんに夢中になりました。『キングダム』を観て「長澤まさみさん、カッコいい! 大好き!」となって、そこから『モテキ』を観て「あー、やっぱり長澤まさみさん大好き!」と思ったあとに『MOTHER マザー』を観て……「この方はすごい」と圧倒されました。『MOTHER マザー』の演技に「長澤まさみさんご本人も、こういう方なんじゃないか」と思ってしまったんですけど、よく考えたら、どの役をやっていてもそう思わせる力がすごいんだと思って。長澤まさみさんのすごさに心を奪われました。
――俳優としての今後の目標を教えてください。
演技や作品の中に、私らしさを加えられるようになりたいです。今はまだ演じることや、その役に照準を合わせることで精いっぱいですが、私が演じるからこその良さが出せたらいいなと思っていて。その“私らしさ”を見つけられるように頑張ります。
30代は「人生がもっと面白くなる」と期待でいっぱい
――また、松村さんは今年の8月で30歳を迎えますが、それまでにやっておきたいことなどはありますか?
30歳って節目だと思うのですが、意外とやっておきたいことはないかもしれません。私、30代に期待しているんですよ。周りの30代、40代の先輩の皆さんが「もっともっと楽しくなるよ」と言ってくださることが多くて。だから自分の人生はこれからもっと面白くなるんじゃないかという期待でいっぱいです。
――どんな30代を過ごしたいですか?
埋もれないようにしたいです。「俳優として」とかじゃなく、松村沙友理という人間として、自分のやりたいことや「私はこれをやっています」と胸を張って言えるようなことを、ちゃんと持っていたいなと思います。
――では最後に改めて「花嫁未満エスケープ」の今後の見所を教えてください。
ふたりの男性の間で揺れ動くゆうの心情は、すごくリアルなものだと思います。ふたりの男性、そしてゆうが今後どのような行動を取っていくのか、楽しみにしてもらえたら。亜衣ちゃんはこの先も核心をついたことを言いますし、美沙先輩は深いことをおっしゃるので、引き続きふたりにも注目してください。
(取材・文/小林千絵)