ドラマ×イマーシブシアター連動企画『スタジオより愛をこめて』⾧江崚行「刺激的な時間になると思います」
ドラマ&舞台連動プロジェクト「スタジオより愛をこめて」の記者会見が、5月30日に中京テレビにて行われ、出演者の長江崚行、砂川脩弥、武子直輝、高柳明音、日比美思、福田愛依、監督・プロデューサーを務めるたちばなやすひとらが登壇した。本作は中京テレビとエイベックス・マネジメントによる共同制作プロジェクト第1弾。7月2日(土)・9日(土)に前後編でドラマ版が放送され、9月に同一ストーリーのイマーシブシアターが、中京テレビを会場として上演される。
作品は「ひとりひとり全員が主人公」
イマーシブシアターとは「没入型演劇」「体験型演劇」とも呼ばれ、決まった客席やステージがなく空間全体が舞台となり、観客も自らの意思で会場内を自由に歩き回ったり、複数の部屋に移動することで、キャストの視点で物語を体験できる、新しいスタイルの演劇。
本作は中京テレビのスタジオで、とある生放送長寿番組の最終回オンエア1時間前から起こるトラブルを描く、ハートフル ”リアルタイム”ドタバタコメディ。ドラマは長回しのワンカット撮影で臨場感を届け、さらにイマーシブシアターでは、追いかけるキャラクターやストーリーを観客が自分で選ぶことで、それぞれ違った体験を楽しむことができる。
ドラマの監督を務めるたちばなやすひとは、「三谷幸喜さんの『ラヂオの時間』が大好きで、いつかああいう笑って泣ける作品を作りたいという想いがありました」と明かし、「(舞台版では)この場に来てストーリーを体験していただくと、ひとりひとり全員が主人公ですから、誰をどう追いかけてもいい。ドラマは1つのパターンで、それに限らず無限の楽しみ方があるイマーシブシアターという例がない企画」と説明。また「ドラマをワンカット長回しで撮るというのは自己満足なものにもなりがちなので迷いましたが、ドラマとイマーシブシアター、どっちが面白いものになるか勝負してみようという気持ちもあります。みんなが作られたキャラクターというより、その人がそこにいるんじゃないかというキャラクターにできていると思いますので、ドラマとしても負けないつもり」と意気込みを語った。
長江「ここにしかない緊張感がキャスト陣に充満していた」
登壇したキャスト陣はつい先ほどドラマ前編の撮影を終えたばかり。長江は自身が演じる番組AD・一瀬について、「様々なキャラクターとの関係があって、この作品を一番フラットに見ることができているキャラクター」とコメント。またドラマ撮影については「生放送に実際使われているセットで、テレビ局に関わる人間としてお芝居ができている。映像のお芝居で感じるものでも、舞台のお芝居で感じるものでもない、ここにしかない緊張感がキャスト陣に充満していた」と振り返った。
砂川はアナウンサー・二階堂役について「皆さんと対立してしまう場面もあるのですが、この作品を経て二階堂がどう変わっていくのかにも注目してほしいですし、ちょっと難しいところのある性格ではあるんですけども、その内に秘めた何かにも注目してほしいです」と語り、ワンカット撮影については「久々に初心に帰った気持ちの緊張感で、やり切った感はあります。楽しかったです」とコメント。二階堂はやや鼻につくタイプのキャラクターとのことだが、長江いわく砂川は「まっすぐでまじめで、愚直さも感じますし、とんでもない天然(笑)」とのことで、そのギャップにも注目だ。
武子はディレクター・三上役について「他人思いで熱くて、古き良き男性という感じです。かわいげもあって、すごくいい人間です。番組に対する姿勢や思いが熱くてカッコいい男」と評し、また制作スタッフ役を演じる経験を「僕らは常に表舞台でお客さんに見られて、自分たちが商売道具として働いていますけれども、その存在をいつも支えてくださっているのはたくさんのスタッフの方。この作品を演じることによってすごく感謝の気持ちがわいてきました」と振り返った。